インターフォンを押したが、一度目は応答がなく、しばらく間を開け、二度目を押す。今度はすぐに聞き慣れたアルトな声がボクを出迎えてくれた。
「はい、藤沢です」
「ノリコさん? ボクです」
名乗る必要はない。声で分かるはずだし、インターフォンにはモニターも付いている。
しばしの沈黙の後、玄関のドアが開いてノリコさんが顔を出した。ボクは門扉を開け、玄関へと続く階段を上った。
「ユイちゃん、どうしたの?」
Tシャツにひっつめただけの髪。メイクもしている感じじゃない。マユと違ってノリコさんの目はぱっちりした綺麗な二重だ。総じて美人。小学生の頃の授業参観にノリコさんが来てくれた時なんかは、クラスメイトたちの視線を集め、意味もなく自慢げだったことを覚えている。
「はい、藤沢です」
「ノリコさん? ボクです」
名乗る必要はない。声で分かるはずだし、インターフォンにはモニターも付いている。
しばしの沈黙の後、玄関のドアが開いてノリコさんが顔を出した。ボクは門扉を開け、玄関へと続く階段を上った。
「ユイちゃん、どうしたの?」
Tシャツにひっつめただけの髪。メイクもしている感じじゃない。マユと違ってノリコさんの目はぱっちりした綺麗な二重だ。総じて美人。小学生の頃の授業参観にノリコさんが来てくれた時なんかは、クラスメイトたちの視線を集め、意味もなく自慢げだったことを覚えている。