考えがまとまらない。無意識に貧乏揺すりをしていた。

 病院の可能は捨て切れない。でも、どうしてか、ここにブシはいないような気がしていた。

 ならば空港に向かおうか。徒労に終わる可能性が高いが、だからといって、簡単に諦めるわけにはいかない。

 立ち上がりかけたボクはそこで固まった。視線の先には液晶テレビの画面。丁度、回答者がフリップにクイズの答えを書いて、発表しているところだった。

 バラエティー慣れした面々が並んで座っている。クイズ番組専門のお笑い芸人やタレント。その中に混じって1人の女優。