結論からいえばブシは2階にもいなかった。
――君は何者なんだ? そう問い詰めかけたあの晩から、ブシとは大した会話をしていない。聞くのを止めたというよりも、マユが常に隣にいたから聞くに聞けなかったという意味合いの方が強い。
真相を知らなければ、これ以上、ブシを守れないという思いがボクの中にはあった。どんな事情があり、どんな相手に狙われているか。単なる一軒家で籠城していて本当に大丈夫なのか。家を破壊したり、燃やしたりするような相手ではないのか。
――君は何者なんだ? そう問い詰めかけたあの晩から、ブシとは大した会話をしていない。聞くのを止めたというよりも、マユが常に隣にいたから聞くに聞けなかったという意味合いの方が強い。
真相を知らなければ、これ以上、ブシを守れないという思いがボクの中にはあった。どんな事情があり、どんな相手に狙われているか。単なる一軒家で籠城していて本当に大丈夫なのか。家を破壊したり、燃やしたりするような相手ではないのか。