でも、多分、そんなものはない。ボクがブシならば何も答えられない。

「――ユイ!!」

 その時、横槍が入った。マユがボクを睨んでいた。

「……マユ?」

 寝起きの悪いはずのマユが足早にテーブルに近づく。

「何、訳分かんないこと言ってんのさ? ブシコはブシコだよ。ねぇ?」

 マユはブシの頭に優しく手を乗せ、笑みを見せる。