ボクたちはリビングで固まって寝ることにした。

 みんなで川の字になって寝るのもいいが、固まっていれば安心というわけでもない。3時間おきにボクとマユが交代して、寝ずの番をすることにした。どうしても睡魔に襲われた場合は我慢し過ぎずに相手を起こすこと。居眠りしてしまっては何の意味もないからだ。

 夜中の3時間というものが、どれほど長いものかは定かではないが、イヤホンをして――物音に気づくように片方だけ――スマホのゲームをしようと決めていた。

 怪我も負い、肉体的にと精神的にも疲弊しているであろうマユを先に眠らせ、部屋の灯りは一番弱いものにして、ボクは胡座をかいて、スマホにイヤホンを挿し込み、早速ゲームのアイコンをタップする。