「分かった分かった。とにかくメインゲートに向かおう」
「やった。ブシコ、おそろで何か買おうねぇ」

 マユがブシの頭をクシャリとやる。笑顔でマユを見上げるブシの顔は、本当に眩しい。まさに天使。

 多分、これがマユの目的の1つだ。ブシとの思い出として何か形あるものを残したい。

「おそろで買うなら、ボクも混ぜてよ」

 いつまでも傍観者では寂しい。口を挟んだが、けんもほろろに突き放された。