ボクとブシが繋がったことで、前しか向いていなかった女がつんのめる。振り返り、ボクとブシの手もつながれていることを認識した女が必死にブシの腕を引っ張るのが見えた。

 苦痛に歪むブシの顔。

「ごめん。頑張れ」

 何とかしてあげたいとは思うが、ブシの手を離すわけにはいかない。

 尻もちをついたままでは踏ん張れないが、ブシの腕を掴んだままどうにかこうにか立ち上がった。こうなれば女には力では負けない。