関係者以外立入禁止の通路を100メートルほど進んだところを犯人たちが曲がったのを見て、ボクたちも後に続いた。

 ここで彼らの逃走劇は終わった。路地の先が行き止まりになっていたからだ。

 正確には、路地の最奥にある関係者以外立入禁止の札がかけられた鉄の扉が行く手を阻んでいる状態。男は鉄の扉のノブをガチャガチャと回してはいるものの、施錠されていて開けることかできず、足で一度、扉を蹴ったのが見えた。

「待ちなさいって言ってるでしょ!!」

 マユの声に振り返った犯人たちと対峙する形になる。2人の真ん中には小さな女の子。

 間違いない――ブシだ。