曲がる度に犯人たちの姿を探し、辛うじて彼らの背中を見失うことなく追うという状況が続いた。ブシの名前も住所も知らない以上、絶対に見失うわけにはいかない。こうなると意地と意地の張り合いだ。

 気づけば遊園地の敷地の端まで来ていた。遊園地の境界線をなぞるフェンス沿いに進み、犯人たちは、アトラクションではなく、管理棟といった佇まいの無機質な建物が複数固まっている界隈の路地を突き進んだ。

 通報の入り口には、関係者以外立入禁止の立て札。もちろん構ってなんていられない。ボクたちも迷わずに突き進む。