おあつらえ向けにスナックショップがある。いや、近くにスナックショップがあるからこその休憩用のベンチというべきか。

「はい、どうぞ」

 ブシの手にソフトクリームを渡す。和食好きなブシもソフトクリームは喜んで食べる。マユはもう小腹が空いたとかで、フライドポテトを食べていた。何とも壮大な胃袋だ。見ているボクの方が胸焼けしてしまう。

「しかし、ブシコはやっぱり可愛いね」
「周囲の視線が凄かったね」

 そうなのだ。アトラクションに乗るため列に並んでいると、ブシの同世代の子供は例外なくブシを見ていた。目を奪われたと表現するに相応しい反応を示す男の子もいたし、保護者からも幾度となく声をかけられた。