「いいから行っといで」

 そんなブシを愛おしく思う反面、やはり年相応にもう少し無邪気に振る舞ってもらいたいと思う気持ちもある。

 ボクが背中を押すと、ブシは1つ頷き、マユに引っ張られるがまま席を離れた。

 2人が雑踏に紛れると、ボクはスマホでハーモニーランドの公式ホームページを開き、園内のアトラクションを調べ始めた。限られた時間で、できるだけ効率よくした動けるよう頭に叩き込んでおくつもりだった。