夏休みの割にはスムーズにチケットを買うことができ、ボクたちは園内に入った。

 入場ゲートをくぐると、すぐ目の前にはお土産を売る売店がいくつか軒を連ねていて、吸い込まれるようにマユがショップに向かおうとしているのを、ボクは腕を掴んで阻止した。

「どこに行こうとしてる?」
「お土産買うのぉ」
「今買ってどうするの? かさばるだけでしょ? そういうのは帰りにね。もう昼だし、まずは何か食べた方がいいんじゃない?」

 腹がは減っては戦はできぬだ。