おもちゃやテレビゲームなんて、この年頃の子供なら当たり前に興味の一つでも抱きそうなものだが、未だにブシの好みが分からない。確かにボクの中の常識が通用しない領域がブシにはあって、根拠はないが、手紙に書かれていたことは、そういうことなのかと妙な納得をすることが何度かあった。

「よし!! 終わったぁ」

 急にマユが両手を上げて歓声を上げた。どうやらレポートを書き終えたらしい。