リビングは極めて平和だった。聞こえる音はテレビのみ。マユは珍しくローテーブルにレポート用紙を広げ、ペンを走らせている。ブシは新聞の折込チラシに目を落としていた。覗き込めば、家電量販店のチラシで、それもおもちゃやテレビゲームの欄だ。
「何か欲しいものあるの?」
そう聞くが、ブシは首を横に振るばかり。
「いらぬ。眺めているだけだ。気にするでない」
「何か欲しいものあるの?」
そう聞くが、ブシは首を横に振るばかり。
「いらぬ。眺めているだけだ。気にするでない」
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