ブシのことを考えたまま、ただひらすらに廊下も掃除機をかけ、気づけば正午を過ぎていた。

「いけない」

 ボクは慌てて掃除機を片付け、リビングに戻って窓を締めると、再びクーラーをつける。その足でキッチンに移動し、まずは大きな寸胴鍋にお湯を沸かし始める。