意図的ではないと思うが、マユが読み終わった雑誌を床に放り投げ、畳んでおいてマユの洗濯物に当たり、綺麗に積み上げておいた洗濯物はもろくも崩れた。

 ――ここまでが限界だった。もう黙ってはいられない。

「掃除するから退いて!!」

 ボクは強行手段に出た。テーブルの上のあられの包装袋を乱暴にゴミ箱に叩き込むと、掃除機を持ってきて、リビングの床にかけ始めたのだ。イキったモーター音にマユが眉根を寄せたのが見えた。