ボクはそれでもできる限り感情を押し殺し、ブシの分の洗濯物はピンクのリュックの隣に、マユの分はローテーブルの横に置いた。

 最後にボク自身の洗濯物を手に、自室のある2階へ上がる。

 クーラーが効いているのはリビングだけだから、一気に額に汗が滲む。それでも今ばかりは清々しい。リビングのダラダラした空気感に辟易していたのだ。

 普段よりゆっくりと洋服タンスに服をしまい、リビングへ降りてくと、時代劇は終わり、ブシは刀を振り回していた。