「だから甘えていいんだ。わがままを言っていいんだ」

 初め、なんでこんな子供を預からなければならないのだろうなんて考えていた。武士の格好をして、無断でボクの家の前に突っ立って――さらにはマユにも気に入られて、こちらの都合に関係なく生活の中にどんどん入り込んできて。