亞鐘(あべる)と珈音(かいん)の常留地は図書室並みの書斎だと聞いたから、私は少し興味を持った。友も居ない私は読書が好きだからだ。二人の家庭教師に案内され図書室に向かうも、お互い人見知りとの事もあり、ドアを開けるのを躊躇してると、家庭教師が開けたドアの隙間から先生に渡されたプリントが数枚風にさらわれた。

慌てて、回収しようと入室した私にロングの色素の薄い髪がかかる。

美しい少女が私を見つめていた。