癪だが間山孝太は同年代と比較すればそれなりに背も高く、顔もある程度いい部類に入る、と思う。
その証拠に異性にもそこそこモテているようだった。
幼い頃から空手を習っていたのもあり、姿勢もよく普段は頼りなさそうな雰囲気なのに、いざというときは真剣な眼差しで真面目に物事に取り組む。
リーダーシップや仲間を気遣う優しさも併せ持っていて、友達も多い。俺も一緒によく遊んだから知っている。
まじまじと間山孝太を見つめ、冷静に分析している自分が嫌になる。
『で、どこで星を見ようか?』
百合の言葉に意識を戻す。太陽は山の向こうに姿を消し、空は徐々に薄紫色に染まってきていた。
間山孝太は百合の問いかけに上を見上げてきょろきょろと首を動かした。
『ここでも見えるだろうけど、もう少し高いところがいいかもな』
『あ、じゃぁ、つくし山に登ろうか』
つくし山は矢野公園から道路ひとつ挟んで裏手にある小さな山のことだ。山といっても、高さもそれほどなく一応、階段も整備されているので、子どもでも登れる。
幼稚園での遠足先としても使われるほどだ。上に展望スペースもあるので、そこを目指す。
間山孝太、俺、百合の並びで一段ずつ階段を登っていく。薄暗くなってきたし、足元もそこまでよくないので百合を心配してちらちらと後ろを振り返る。
そんな俺の心配をよそに、百合の顔には嬉しさと期待が入り混じっていた。それを見て、俺にとってもここは来慣れている場所なのに、どうしてか少し緊張した。
不安というより柄にもなくワクワクしてしまう自分がいたんだ。
間山孝太も『転ぶなよ』と俺たち、もとい百合に声をかけて前へと進んでいく。
その証拠に異性にもそこそこモテているようだった。
幼い頃から空手を習っていたのもあり、姿勢もよく普段は頼りなさそうな雰囲気なのに、いざというときは真剣な眼差しで真面目に物事に取り組む。
リーダーシップや仲間を気遣う優しさも併せ持っていて、友達も多い。俺も一緒によく遊んだから知っている。
まじまじと間山孝太を見つめ、冷静に分析している自分が嫌になる。
『で、どこで星を見ようか?』
百合の言葉に意識を戻す。太陽は山の向こうに姿を消し、空は徐々に薄紫色に染まってきていた。
間山孝太は百合の問いかけに上を見上げてきょろきょろと首を動かした。
『ここでも見えるだろうけど、もう少し高いところがいいかもな』
『あ、じゃぁ、つくし山に登ろうか』
つくし山は矢野公園から道路ひとつ挟んで裏手にある小さな山のことだ。山といっても、高さもそれほどなく一応、階段も整備されているので、子どもでも登れる。
幼稚園での遠足先としても使われるほどだ。上に展望スペースもあるので、そこを目指す。
間山孝太、俺、百合の並びで一段ずつ階段を登っていく。薄暗くなってきたし、足元もそこまでよくないので百合を心配してちらちらと後ろを振り返る。
そんな俺の心配をよそに、百合の顔には嬉しさと期待が入り混じっていた。それを見て、俺にとってもここは来慣れている場所なのに、どうしてか少し緊張した。
不安というより柄にもなくワクワクしてしまう自分がいたんだ。
間山孝太も『転ぶなよ』と俺たち、もとい百合に声をかけて前へと進んでいく。