俺はケンジを連れて、ナオミに抗議すると決めた。ケイコに言っても、私の口から言っても聞いてくれないよ。そう言われたからな。
放課後すぐ、ナオミの元に行った。話したいことがあるんだと、素直に呼び出した。今からいいだろ? そう言って、以前二人で話をした職員用トイレの前に向かったんだ。
話ってなによ! ナオミはいきなり喧嘩腰だった。
この前さ、ライヴハウスにいただろ? ユリちゃんも一緒だったよな? 楽しかったか? あいつのライヴ?
そんなのあんたには関係ないだろ! そんなことを聞きたくて呼んだのかよ!
まぁ、そうじゃないんだけど、それも関係あるのかも知れないなとは思っているよ。もうすぐケンジが来るからさ、話があるのは俺だけじゃないってことだよ。
ケンジ君・・・・ あいつが来るなら帰るよ。私は二度とあいつとは口を聞いてやらないんだから!
ナオミっていうのは、本当に感情の起伏が激しい女だよなって思うよ。
もうすぐ来ると思うけれどな。ほら、この足音はケンジのだろ?
ケンジの足音は独特で、学校中に知れ渡っていた。踵をカタカタ鳴らすんだ。革靴なら当然としても、上履きをきちんと履いていても鳴るから不思議だよ。足癖が悪いんだ。
おっ! 久し振りじゃん、ナオミ! 同じ学校にいるのに、会えないときは長いもんだな。
なによ、その言い方・・・・ 私はもう、あなたとは顔を合わせたくないのよ。
ナオミはそう言うと、俺に向かって、邪魔よそこ! なんて言いながら俺を押し退ける。
随分と嫌われてるんだな。ケンジがそう言った。
当然でしょ? 嫌われたくなかったら、ちゃんとしなさいよ! あなたのせいでみんなが迷惑しているのよ!
なんのことを言っているんだか、俺には理解ができない。それはケンジにとっても同じようだった。
これでもちゃんとしてるんだけどな。まぁ、俺が悪いっていうなら謝るよ。そんなことよりさ、本当にナオミなのか?
なにがよ! ナオミは立ち止まってケンジに顔を向ける。
俺たちがライヴハウスに出られないのとかさ、スタジオに出入りできないのって、ナオミがそうさせてるのか? まさかとは思うけど、違うよな?
な、なによ・・・・ 私のこと、疑うの? やっぱりあなたって、最低よ!
じゃあさ、誰が邪魔しているのか、知ってるか? 俺たちは別に、悪いことはしていないだろ? ライヴくらい自由に演っても構わないだろ?
そんなの知らないわよ! っていうか言っとくけど、私は絶対ケンジ君のこと許さないんだからね!
ナオミはケンジの胸ぐらを掴んでそう言った。その目には、なぜだか涙がたまっていたよ。そして、バカ! なんて唾を撒き散らしながら叫び、ケンジを押して走り去った。
追いかけようとするケンジを、俺が止めた。面倒だよなって思いながらも、俺が後を追いかけたんだ。
放課後すぐ、ナオミの元に行った。話したいことがあるんだと、素直に呼び出した。今からいいだろ? そう言って、以前二人で話をした職員用トイレの前に向かったんだ。
話ってなによ! ナオミはいきなり喧嘩腰だった。
この前さ、ライヴハウスにいただろ? ユリちゃんも一緒だったよな? 楽しかったか? あいつのライヴ?
そんなのあんたには関係ないだろ! そんなことを聞きたくて呼んだのかよ!
まぁ、そうじゃないんだけど、それも関係あるのかも知れないなとは思っているよ。もうすぐケンジが来るからさ、話があるのは俺だけじゃないってことだよ。
ケンジ君・・・・ あいつが来るなら帰るよ。私は二度とあいつとは口を聞いてやらないんだから!
ナオミっていうのは、本当に感情の起伏が激しい女だよなって思うよ。
もうすぐ来ると思うけれどな。ほら、この足音はケンジのだろ?
ケンジの足音は独特で、学校中に知れ渡っていた。踵をカタカタ鳴らすんだ。革靴なら当然としても、上履きをきちんと履いていても鳴るから不思議だよ。足癖が悪いんだ。
おっ! 久し振りじゃん、ナオミ! 同じ学校にいるのに、会えないときは長いもんだな。
なによ、その言い方・・・・ 私はもう、あなたとは顔を合わせたくないのよ。
ナオミはそう言うと、俺に向かって、邪魔よそこ! なんて言いながら俺を押し退ける。
随分と嫌われてるんだな。ケンジがそう言った。
当然でしょ? 嫌われたくなかったら、ちゃんとしなさいよ! あなたのせいでみんなが迷惑しているのよ!
なんのことを言っているんだか、俺には理解ができない。それはケンジにとっても同じようだった。
これでもちゃんとしてるんだけどな。まぁ、俺が悪いっていうなら謝るよ。そんなことよりさ、本当にナオミなのか?
なにがよ! ナオミは立ち止まってケンジに顔を向ける。
俺たちがライヴハウスに出られないのとかさ、スタジオに出入りできないのって、ナオミがそうさせてるのか? まさかとは思うけど、違うよな?
な、なによ・・・・ 私のこと、疑うの? やっぱりあなたって、最低よ!
じゃあさ、誰が邪魔しているのか、知ってるか? 俺たちは別に、悪いことはしていないだろ? ライヴくらい自由に演っても構わないだろ?
そんなの知らないわよ! っていうか言っとくけど、私は絶対ケンジ君のこと許さないんだからね!
ナオミはケンジの胸ぐらを掴んでそう言った。その目には、なぜだか涙がたまっていたよ。そして、バカ! なんて唾を撒き散らしながら叫び、ケンジを押して走り去った。
追いかけようとするケンジを、俺が止めた。面倒だよなって思いながらも、俺が後を追いかけたんだ。