僕は君と、本の世界で恋をした。

「そしたらこれは次の打ち合わせまでの宿題にしよう! 私は文乃の提案に賛成したいと思う。だから、その方法を各自考えてくること。そうしよう!」

菜穂は重い雰囲気を打ち消すようにそう言って話を切り上げた。

打ち合わせ後、菜穂は雰囲気が悪かったことを謝ってくれたけれど、それで終わりという事にはしてくれなかった。

『文乃が提案したんだから、ちゃんとその方法を考えてくれないと困るからね』

菜穂から念を押すように言われ、さらに三日後までに、と期限までつけられてしまった。

私は結局、嫌だとは言い出せなかった。
サークルの雰囲気を悪くしてしまったのは、自分にも非があると思っていたから。

真面目に活動を取り組んでいるふたりの前で無関係な態度を取っていた私が、反抗的な態度を取られるのは当たり前のこと。

そういう態度を私に対して示してくるのは、むしろあのふたりだけではなかった。

私と菜穂が所属している学科でも、今の大学に居ることを恥じている私の態度はきっとあからさまで、気に食わないというような視線は何度も浴びていた。