◆
Chapter150
◆
Chapter150
◆
社長がゆうた。
「俺も角橋さんも鄲鼈さんもしばらく出ることになってん。俺らもしんどいねんけど、フル野球みたいにみんなで頑張ろうな。」
はぁ?!
どの口がゆうとんねん!
しんどい?
みんなで?
頑張る?
お客さんのとこに行くんがしんどいなら仕事せんでええ!
みんなでとかあんたの目は節穴か!
仕事で頑張ろうとか学校か!
あ………
ふと思おたんやけど。
うちって主婦に似とる。
外で働く夫に代わって家事育児全てこなす主婦。
けどな、この場合の夫は亭主関白や。
しかも最低の。
ちょっとでも、改善や提案をしようものなら
「誰のおかげで飯が食えてると思ってんだ!」
なんて怒鳴る奴。
勘違いも甚だしい人間として最悪な奴。
うちが一人で会社内の全てをしとるから、あんたらは会社を留守に出来んねん。
それを全く理解ちゅーか、見ようともせーへん。
人間として当たり前の感謝もせーへん。
これって熟年離婚される夫と同じ末路を辿るな(笑)
もちろん離婚する妻側はうちやで(笑)
◆
Chapter151
◆
Chapter151
◆
会長は、会長やなかった。
うちが出荷しとる時(もちろん自分のやなくて鶏虎さんの手伝い)、綾牝さんが紙をうちの目の前に置いてWordで打って欲しいゆうてきた。
会長がなんやお客さんに出したいかららしいんやけど、紙に書かれた文章は綾牝さんに書かせたもんやで。
自分は口だけ(呆
貴様の会社名を刺繍しとる商品の在庫がある。
貴様の会社からの仕掛依頼を受けて作っとる。
生地も商品をきらさないように用意してある。
しかし、発注依頼がない。
刺繍が入っとるから転売出来ひん。
在庫はこれだけ(別紙表にて)ある。
だから、引き取れ。
引き取らないなら、生地も商品も破棄する。
その場合、費用を払え。
なんなんこの文章。
自分勝手過ぎるやろっ!
生地も商品も在庫しとるんって、最初に取り決めするやんな?
しかも、上から目線。
ああ………
こんな最低な文章作りたない…
◆
つか、これはうちの仕事ちゃう!
会長と綾牝さんがパソコン使われへんから、仕方なくうちがやっとるだけや。
仕事としてして欲しいんなら、先にうちの仕事(厳密に言えば鶏虎さんのやけど)手伝うんが普通や!
出荷の梱包ぐらい出来るしな。
それが無理なら(無理ゆうのもおかしな話や。この後暇やゆうて帰りよったしな。)、後日手伝いを申し出る。
先も後も、何もせーへん。
やのに、自分の事は絶対しろ。
こんなんで、仕事といえるかいな。
うちはボランティアでも家政婦でもないねん。
無償でもお世話係でもないねん。
有償でお仕事しとんねん。
おままごとちゃうねん。
◆
しかもこん時、トイレ次いでにせっかく忙しい中2階に来たから、会長が借りパクしとる(見終わったくせに一向に1階に戻しに来んからな)付属の見本帳を取りに行ったんや。
ある場所尋ねたら、
「あんた忙しいちゃうの?」
うちが、次いでに取りに来たゆうたら、
「向こうの机。」
意味。
忙しいゆうて俺の言うこと聞かんくせに、見本帳?!
そないな暇あるんやったら俺の文章作れ。
もう見終わったんや、いるなら向こうの机にあるから勝手に持っていけ。
意味は、絶対間違っとらん。
うち→鶏虎さんの手伝い出荷で定時越える。定時後に自分の仕事。
鶏虎さん→うちに全て押し付け悠々自適で、うちの定時前に帰宅。
会長と綾牝さん→発注無いし暇やから帰宅。
◆
社長は会社の代表、会長は代表の代表みたいなもんやろ?
会社全体を把握しとかなあかん。
完璧に出来とらんくても、努力はせなあかん。
テレビに出とったどっかの社長は、毎日自社の支店(複数ある)に顔出して社員だけやなくてアルバイトとかともコミュニケーション取って日々働きやすう改善を重ねとるって。
蜀仙とは、大大大大大大大………違いや!!!!!
何なんこの差は(呆怒
ああ。
人間としての差か。
◆
Chapter152
◆
Chapter152
◆
さて、Chapter150での社長の横暴が早速発揮されたで!
20キロの荷物をうち一人で大量に出さなあかんとか、
誰もおらんからうちが一人で4人分(社長、角橋さん、鶏虎さん、鄲鼈さん)せなあかんとか、
鄲鼈さんがおらんから鶏虎さんが仕事しとるけど、伝票も売上もしとるのに、うちの時はなぁーんもせーへんのにとか、
まあ、押し付けと放置が日常化しとるから、こんなんもう蜀仙では驚かん。
こんなんがオンパレードの出来事を1つ。
◆
とあるグループ企業からの発注で、受注残になっとった企業(πとするわな)のTシャツがあんねん。
このTシャツ、πのオリジナルロゴが入ったテープを裾に縫い込んでんねん。
πの従業員用の定番商品でな、支店も全国にたくさんあるから毎日どこかしらの支店から注文が入る。
大量生産品やから、外国で生産しとって、在庫も常に200枚近くは各サイズを置いておかなあかんねん。
やのに。(嫌な予感……)
鄲鼈さんが来る前、もう足りひんから鶏虎さんが社長に発注かけてって散々ゆうたんや。(Tシャツに関しては外国との交渉は社長やからな。)
けど、社長は一向に発注せーへん。
その外国がアバウトで、
汚れや染み、チャコの後なんかがそのまま、縫製不良、納期がきっちりしとらん
そんな理由で、外国の担当者に指導や提案もせず、その外国にも行っとるにも関わらず、
放置。
結果、受注残で今に至る。
◆
しかも、受注残、いつからやと思う?
前の年の夏。
現在、そこから年またいで、春目前。
約半年っっ!!!!
鄲鼈さんが入ってようやく始動。
ロゴテープを2種類にしろだの、
メーカーに特注しろだの、
特注にも関わらず枚数は蜀仙の希望通りにしろだの、
最初のメーカーのんが気に食わんゆうて来てもろたにも関わらず違うメーカーにしろだの、
そのメーカーの担当者と会うんも、説明が面倒やゆうて丸投げ放置、
なんやかんや煩い。(社長がな)
しかも、煩い割りに、鄲鼈さん任せ。
まあ、うちに関係ない話やから放っといた。
蜀仙の印象悪なろうと、辞める予定のうちには全く関係ない。
こ・こ・ま・で・は、なっ!!
◆
Tシャツがメーカーから入荷した。
これで問い合わせ電話も減るなぁ~
なんて呑気にゆうとる場合やなかった!
担当しとる鄲鼈さんがおらん。
↓
つまり、鶏虎さんがする。
↓
すなわち、うちが一人でする。
嫌な予感的中~~~!!!
昼休憩戻ったら、鶏虎さんがクリアファイルの束(ざっと見て50枚以上)を押し付けながら、
「これ、受注残の発注書。受注は鄲鼈さんが入れとるみたいやわ。」
翻訳。
クリアファイルの中の紙は、企業の支店からのTシャツの発注書。
受注伝票は会計ソフトに鄲鼈さんが入力済みやから、転換して売上伝票を印刷して商品と同送。
送り状は、基本的に運送屋支給の袋に入る枚数のとこで、入らない枚数なら、送り先に関わらず安いとこで書く。
着いた箱(10ケース)は外にあるから開けて、在庫管理するから枚数数えて会計ソフトに入力と報告。
梱包は、送り状に従いする。
以上、運送屋が来る前に終わらせること。
待ってもらってるんやから、必ず今日出荷すること。
出荷終わってからでええから、各支店に出荷済とRfaxすること。
◆
つまり。
鄲鼈さんがいない
↓
鶏虎さんがやらなければならない
↓
鶏虎さんはやりたくないから、うちに丸投げ押し付ける
↓
うちは………………、
1人で頑張ったよ、必死に!
鄲鼈さんは帰ってきても、朝早いんか知らんけど、お礼も謝罪も無く帰るし、
社長は、ああ入ったんやなぁ、って他人事やけど。
待ってはる支店の皆様のこと思おたら、うちがせなあかんやんか!
鶏虎さんから押し付けられたんは午後2時、
運送屋が来るのは午後5時。
サイズ別やし、送り先支店やから細かいしで
必死や、必死!!!
結果は………………、
間に合ったでっ!
間違いもなく完璧に!
うち1人やったら完璧に出来るって、ナニコレ?
うちの成長邪魔しとるんは、やっぱり周りやん。
◆
やってさぁー
うちの仕事にも受注残は出る時があるんよ。
けど、すぐ出せる様に、
会計ソフトに受注入力、
送り状は日付と個数と内容を空けて書いとく、
概算で見積っておいて、箱か袋か決めといて、箱なら確保しておく、
発注書にはすぐRfax出来る様に、御中を消して様等を書いておく、
等々…………。
商品待っとる間にたくさん出来るやろっ!
鄲鼈さんも鶏虎さんも何もしとらん!
鄲鼈さんの受注入力はただ入力しとるだけで、複数回発注書が届いとる支店はまとめとらんし、売価や原価も変更になっとるし、
これやったら一から自分で入力した方が時間かからんわっ!
結局自分の仕事一つも出来んくて、これ見よがしに残業したった。(ちょうど休み前やったしな)
けど、うちの大変さは伝わらんやろなぁ…………
先を見通すとか、見越すとか、下準備とか、
なんで出来ひんねんやろうなぁ…………
不思議でしゃーないわ…………
◆
因みに、ここまで押し付けられてもうちが一人でするんには理由がある。
やってな、
無理
鶏虎さんの仕事
出荷してやるから、伝票と送り状ぐらい書け
自分の仕事ある
なぁ~んてゆうても、
こっちは忙しいねん。
仕事はみんなでやるんが当たり前や。
で、終了~~~~~~
ゆうだけ時間の無駄や。
つか、ゆうだけで変わるような奴等やったら、最初からこんなことにはならんやろうけどな(笑)
人間としての、根本的な問題やな。
◆
Chapter153
◆
Chapter153
◆
杤吐さんのあり得ない一言をご紹介や。
職場環境悪すぎて、すぐ喉をやられてまうから予防の為に冬は大抵マスクしとんねん。
ある日マスクの話題になった時にな、杤吐さんは
「うちは絶対マスクはせーへん。息籠るんが嫌やねんなぁ。」
…………………。
あんた電車通勤やんか。
己が風邪でもせーへんねんて。
ああ、やっぱり。
自分のことしか考えてへん。
周りを気遣うなんて出来ひんねんな。
◆
Chapter154
◆
Chapter154
◆
定時直前にうちと鶏虎さんと社長だけになって、運送屋も全部来て、ゴミとかも片付けて、定時ちょこっと過ぎ。
さあ、帰ろうか(珍しく定時周辺)
無駄な残業はせーへんに限る。
なんて思おてたら………
「榊さん、待ってて。」
はあ?
一瞬やなくて、めっちゃ固まったわっ!
待っててって、定時過ぎたうちになんやねんっ!と思おて聞くと、
「俺、納品行くから。」
「うち家に帰りたいから、社長帰って来るまでおって。」
つまり、社長は商品を納品に行く
↓
けれど、うちが帰ると鶏虎さんが帰れず、尚且つ事務所に誰もおらんようになる
↓
シャッターはもう閉めれるんに、社長は開け閉めが面倒
↓
やから、社長が帰るまでうちが事務所におれ
◆
はあ?
うち定時過ぎとるし!
うちだって家に帰りたいし!
面倒とか知らんし!
大体、その納品の商品、昼前にうちが社長に言われて用意したもんやし!
社長は今まで会社におってネットか電話しかしとらんねんから、いくらでも行く時間あったし!(お客さんの都合でこの時間とかやあれへん)
あれあれ??
うちがきっちりし過ぎなんかなぁ…………
◆
Chapter155
◆
Chapter155
◆
その日にな、出さなあかん商品があってん。
得意先の方で受注残があるらしく、何度も確認の電話や何やあった商品やねん。
それがや!
出荷せなあかん日の、運送屋の運ちゃんを目の前にして、襷苳さんが商品がまだやゆうから…
「最終で回ってきてもらいましょうか?」
「いや、もう定時やから帰らんとあかんやん。無理無理。」
!?
そりゃ定時やけど、あんたがゆうたんやで?
もっと早よ欲しいゆうた得意先に謝って延ばして今日や!
定時で帰れるんは、仕事をきっちり終わらせることの出来る人がゆうこっちゃ!
結局、得意先の担当の人が、明日でええよ。ってゆうてくれたからええようなものの。
約束は破る為にあるとかようゆうけど、
小学低学年までやんな、許せんの。
得意先の担当の人、ほんま申し訳ないっ!!
◆
Chapter156
◆
Chapter156
◆
さあ、Chapter150から数週間………
朝、うちが一番に来て(ちゅーかうちより早い人おらんけど)
20分ぐらい経過してから、社長が来よった。
ほんで、第一声が、
「頑張ってる?」
はぁ?
って思おたけど、とりあえず
「頑張ってますよ。(若干声低めの苦笑い)」
「ほんまかぁ~?やったら、もっと気合い入れて頑張らなな!」
疑う?!
しかもこれ以上頑張る!?
んで、次が、
「寒さ慣れた?」
ここは雪国じゃないんやけど!
あったかい土地から寒い土地に引っ越した人か!
ストーブ1個で、出入口におるうちは、一向に慣れへんわ!
んで、極めつけ。
「忙しい?気合いで乗りきらなあかんな!」
◆
出ました、精神論っ!!!!!
気合いで出来るんならあんたがせーや!
根拠の無い、精神論や根性論を語る奴は生理的に無理!
つか、他人がゆうことやない!
頑張れ、何とかなるちゅーんは、己に言い聞かせるだけや。
他人からゆわれたって、もう頑張ってるから、ってゆうだけや。
こんなんゆえんのは、ちゃんと人のしとること見とらんからやで。
見とったらな、こんな無責任なことゆわんわ。
◆
Chapter157
◆
Chapter157
◆
別注でな、エプロン作って、お客さんに直送したんや。
けど、半分やったみたいでな、後半分送んのに仕入先に取りに行かなあかんけど角橋さんは出かけとったから、鄲鼈さんに頼んだらしい。
んで、取りに行った次の日の、運送屋が来た後もうちが残業しとったら角橋さんから電話。
「エプロン出した?」
鄲鼈さんが取りに行ったこともこの時点では知らんから、
「エプロンですか?今日は何も……」
「え~~今日出さなあかんねんで~その為に取りに行ってもろたのに!運送屋もう行ってもーたやろ~」
うち、何のことやらサッパリ……
「もぉええわ。明日必ず出してや。」
ブチッ、と電話は切れた………
意味不明っ!!!!!
あんたから何も聞いとらんわっ!
大体得意先と直に話して決めた出荷日やろ!
それをうちに伝え忘れてたんはあんたやろ!
◆
うちは、襷苳さん達がヤイヤイゆうから、でっかいカレンダーに納期をいちいち書いとんねん!
それにも書いとらんし、ゆわんし!
これでどないして、出荷せーゆーんやっ!
ああ……、上が悪いと下はどんどん良い芽が摘まれてゆくんやなぁ
◆
Chapter158
◆
Chapter158
◆
Chapter115でゆうたエプロンな、やっとこさ得意先でケリが着いたみたいでな、進めたんやけど………
なんや、差別化図ろうとしてネットに手出したみたいでな、注文数が数枚単位やねん。
得意先も会社に置かれへんからってあんま送るなゆうし、襷苳さん達はややこしいゆうて時間かけるし。(それだけならええけど、3時にお茶するわ、定時で帰るわ、そりゃ時間かかるやんな(怒))
得意先は、早よ作れけど必要以上送るな
襷苳さん達は、ややこしいから無理で終了
角橋さんは出かけてるし、得意先からのメール見ても返信せーへんし、得意先の営業さんも角橋さんに電話してもでーへんからうちにゆうし……
これを社長にゆうたら、何てゆうたと思う?
「もうそれ榊さんがやればええやん!(笑)」
はあ?
うち営業ちゃうし!
やってもええけど、あんたらうちの言うこと聞かんやろ。
聞かん奴らの為に労力はかけん。
うちの労力は、もっと従業員を考える会社にかけるわ。
◆
後な、襷苳さんはゆうた。
「新しゅう作るエプロンはな、いつもバタバタやねん。(笑)」
はあ?はあ?はあ?
あんた、何十年やっとんの?
何も学んどらんやん!
うちは、初めて勤めたこの蜀仙でかなりのこと学んで改善したで。
まぁ、うち自身以外は、うちが何ゆうても無理やったけどな。
うちやったら、もっと色々出来るんになぁ~
って常々思うけど、今より余計にうちにしわ寄せが来るからな。
会社が良くなると思おてゆう人を大事にせんから、きっと退職者が絶えんねんやろな……
◆
Chapter159
◆
Chapter159
◆
定期的に出る商品(Pとするな)があんねん。
サイズは一律で出しとんねんけど、たまにサイズを変更して欲しいちゅー得意先があるから襷苳さんがサイズを直すねんけど……
うちが締めに向けて作業しとったら……
「なぁ、これする時間無いの?」
はぁ?
って思おたけど、うちは冷静に
「無理ですね。締めがあるので。」
ゆうたら、襷苳さんは更に、
「今や無くてええから。それが終わってからでええねん。」
は?と思おたけど、またまた冷静に、
「角橋さんも鄲鼈さんもいませんし、今も後も無理なので。」
って事実だけゆうたら、
「やる気無いの?」
失笑…………
◆
うちの言いたいこと、分かるよな………
・うちは、角橋さんを始めとした事務全般を押し付けられとる
・うちはそのおかげで残業も、襷苳さん達は定時だからと急ぎの仕事もせず帰る
・そのくせ出来ないと言ってうちが得意先に謝り襷苳さんがゆうた日まで延ばしてもらっとるのに、それも守らん
うちは、本来の仕事である締めを出来るように日々努力し改善しとんねんけど。
これ以上何をすんの?
あんたの為にうちが、あんたの仕事を肩代わりすんの?
詐欺みたく、仕事せーへんのに給料貰って、完全泥棒やん!
ほんで、やる気とか(笑)
やる気ゆうなら、そのまま返すわ!!!!
◆
Chapter160
◆
Chapter160
◆
角橋さんと2人きりの時。(もちろんうちは残業中)
いっちゃん最後の運送屋が来たんや。
うちはたまたまお茶飲んどってん。
もちろん、しゃべられへん。
「まいど~」と運送屋の運ちゃん。
ゆうた後は荷物積み込み作業に移る運ちゃん。
その挨拶の一瞬、返しが無言………
で、角橋さんは………
「運送屋来たで。」
うちにゆうた。
意味分かる?
運送屋来たよ~ちゅーお知らせちゃうで。
運送屋来たんに返事せーや。
ちゅー意味や。
無理やんっ!
どー考えても無理やん!
うちの口ん中にはお茶やで?!
うちはそんときたまたまやけど、角橋さん自身がいつもゆわんから無言やっただけ。
それをうちのせいにしよったんや!
口に物入れとってもしゃべらなあかんの?
普通はあかんやろ。
マナーちゅーか、躾の段階の話やんな?
子供にどんな教育しとんのやろか…………
◆
Chapter161
◆
Chapter161
◆
鶏虎さんから衝撃の一言。
「綾牝さんしばらくけーへんから、発注あったらゆうて。」
ん?
しばらく?
理由をゆわんかったから、社長にさりげなく聞いたら、
「分からんわ。まあ、頼むわ。」
会社って、理由なく、無期限に、
休んでええもんなん?!
しかも社長知らんて!
ええなー
ええなー
うちも休みたいなー
うちも仕事怠けて押し付けて、外出したり、定時で帰りたいなー(棒読み)
◆
Chapter162
◆
Chapter162
◆
襷苳さんがまたまた押し付けを発揮や!
リースしとる得意先から時々ボタン外れのエプロンが返ってくんねん。
それを直してまた納品すんねん。
もちろんそれは襷苳さんの仕事。(ただボタンを付け直すのはボタン屋さんやから、襷苳さんは受け取ってたたむだけ。)
や、の、に!!!
「忙しいてたたまれへんから、帰る時にでも、手が空いたらでもええからたたんで。それでないと納品出来ひんから。」
……………………?
忙しい?
たたまれへん?
帰る時?
手が空いたら?
あんたはそれするんか?
あんたが忙しいんなら、そのフォローしとるうちはもっと忙しいねん!
手なんて空くわけないやん!
つか、帰る時に誰がすんねん!
あんたは時間やからって押し付けて帰るんに、あんたの言うこと誰が聞くと思うねん!
ボタン屋さんがせっかく付けてくれたんに、作業台の下に埃まみれで積んであった。
廃棄するんやないねん。
立派な商品やでな。
商品が可哀想や…………
◆
Chapter163
◆
Chapter163
◆
襷苳さんがまたやらかしよった!
得意先から指定枚数でエプロンの注文があってん。
生地は得意先の支給で、残った分は返送する。
発注書にな、そう明記されとったから、コピーして、赤線まで引いて準備しとってん。
や・け・ど!
襷苳さんは生地だけ裁断屋へ持って行きよった!
型紙も持って行ったらしく、裁断屋は生地全部裁ってしまいよってん!
で、その事なんで発覚したかゆうと、襷苳さんが袋(これも支給)が足りひんゆうから発注書見たら指定枚数やったちゅーわけ。(発注書ぐらいも自分で見ぃひん。ファイリングして、更には無意味に強制のノートにも書いて、見やすうしとるんに。)
◆
で、角橋さんにゆうたら。
「指示書無しに裁ったんか?納品書は?付けなあかんやろ。」
そりゃそうや。
やけど、うち、襷苳さんが裁断屋持って行ったん知らんねんけど。
指示書は発注書をコピー(売価隠してな)でええからな、ちゃんと準備しとるんや。
それを報連相を怠ったんは襷苳さんや!
多分、生地持って行った時に型紙渡したし、裁断頼むな、とかゆうたんやろ。
で、怒りたいのを抑えて、注意したんや。
「今までもちゃんとやってたけど、これからはもっと」
ちゃんとしましょうね。
と、最後まで言えへんかった。
◆
襷苳さんは今まで全くちゃんとやってへんけど、仏の心で嘘を付きゆおうとしたんに。
遮って。
「納品書書いとらんからやん。そんなんうちは知らんわ。これからはちゃんと書いとかなあかんで。」
はぁ?
うちが、ちゃんと書いとったら、あんたがややこしいゆうて、無理矢理止めさせたんやで?
やからうちは、あんたのゆう通りの面倒なことしとったんやけど!
挙げ句の果てには、
「ファックスがええかもな。」
(怒)
ファックスしたら、裁断屋が分からんようになるからゆうて、これもあんたが止めさせたんや!
◆
分かったわ。
発注書来たら裁断屋にファックスして、生地が届いたら指示書を生地に貼って、納品書にも乱雑に着いた順に書いといたらええねんな。
そうやねんな!
襷苳さんのゆう通りにやれば完璧やねんな!
自分のゆうたことも忘れて、人のせいにするって最低やな。
意見がコロコロ、二転三転するような人間、信用に値せーへんな。
こうやって、犠牲者が増えてゆくんやな。
◆
Chapter164
◆
Chapter164
◆
襷苳さんや杤吐さんが社長に媚を売ったおかげで、縫い子さんが増えたで。
30代で大人しゅうて声の小さい焜者(コンノ)さん。
60代で大きなバッグを常に持っとる燻歿(クスボツ)さん。
うちの第一印象は2人とも微妙~
まぁ、第一印象やったら人のことゆわれへんけどな(笑)
押し付けが得意な人ばっかりやし、女同士仲ようやれるかなぁ~
◆
Chapter165
◆
Chapter165
◆
第一印象、大当たり~~!!!
焜者さんはちょっとかじったことがあるだけ素人らしく、即戦力にはならんみたいや。
杤吐さんが長い目で見たって。ってゆったからな。
蜀仙には即戦力やろ………
あんたらに、誰かを教え育てるなんて無理な話や…………
焜者さん、ごめんやで………
◆
燻歿さんに関しては、面接では襷苳さんにめっちゃ出来ますみたいなゆうてたらしいが…………
めっちゃ出来ひんかったっ!!!
真っ直ぐすら縫えんくて、縫い糸は切らんし糸屑は取らんしで使い物にならんて。
挙げ句に、杤吐さんに逆切れしたんやて。
うちの第一印象の察知能力もなかなかやな……
面接したん鶏虎さんと襷苳さんだけやねん。
社長はしてへん。
人事なんて高級な役職ないからな。
社長、自分が縫いのこと分からんし面倒やったみたいでな。
結果、これや。
あれやこれや、襷苳さんとか杤吐さんがゆうてるけど。
うちの部下やないし。
恨むんなら社長を恨みや~~
って、使い物にならんのは事務職もおんなじやな。
うち以外、辞める辞める………(泣)
◆
Chapter166
◆
Chapter166
◆
鄲鼈さんが出っぱなしで仕事出来んって、鶏虎さんが社長にゆうた。
いやいや……………
本来1人でする仕事を、
鶏虎さん
+
出掛けてない時の鄲鼈さん
+
常に押し付けられとるうち
でしとんねんけど!
つかほぼうちがしとんねんけど!!
んで、社長も自分の妻やからすぐさま募集かけて、即採用。
20代の子持ち主婦、棺部(カンベ)さんや。
歴代の中でも、うちといっちゃん歳が近い。
これで、うちの本来の仕事、普通に出来るようになるかな~~?
◆
Chapter167
◆
Chapter167
◆
会長がまたまた、面倒を言い出しよった!
専用伝票の件、しばらく音沙汰無いな思おとったらや!
鶏虎さんがゆうた。
「梱包は綾牝さんがするから、専用伝票と送り状と出荷連絡してな。」
は?
一瞬やなくても、意味分からんわ!
梱包はするから?
上から目線も甚だしい!
お願いする立場の人間が言うセリフちゃうわ!
綾牝さんが出荷準備遅い→運送屋来るまでに間に合わそうと急ぐ→専用伝票書き間違える→クレーム電話が来る→うちが出荷………?
全然筋違いや!
大体、会長から鶏虎さんがゆわれたことやねんで!
何故にうち?!
思わず、
「伝票も送り状も連絡もこっちですんのですか?」
って、ゆうてしもうたわ。
うちも、うちの領域の出荷あるからな、無理や。
襷苳さんが時間オーバーでも押し付けるから、無理や。
スルーで頑張るで!
◆
Chapter168
◆
Chapter168
◆
燻歿さんの大きなバッグ、中身気になるみたいでな、
朝礼時、出勤時間的に燻歿さんおらんから、襷苳さん達が燻歿さんの悪口で盛り上っとった。
うちはもちろん不参加。(朝礼やから抜けられんだけで、悪口ゆってる暇があるなら自分の仕事~~~って常々や……)
で、バッグの中身は結局のとこ不明や。
棺部さんがな中身なんですのん?って聞いたらしいが返事は曖昧やったと。
棺部さん聞いたんや………
うちは、よっぽどやない限り、人のバッグの中身なんて聞かんのやけど…………(驚
友達でも聞いたこと無いんに…………(呆
◆
Chapter169
◆
Chapter169
◆
棺部さんが来て1ヶ月………。
棺部さんの1ヶ月を見てみよう!
初日、真面目に鶏虎さんから教わる。
2日目、子供(数ヶ月)が熱やて半日で帰る。
3~31日目、子供が熱やて、休んだり早退したり。
結果、3ヶ月経っても仕事がまともに出来ひん!
電話も取らん、荷物も取らん、休むから仕事うちに回る、あげくに、早退して遊びに行く(お土産貰ったから発覚)
子供が熱なんは仕方がないけど、それでうちに仕事が回ってくるんは筋違いや。
鄲鼈さんか鶏虎さんがすればええこと。
出来んなら残業すればええ。
特に鶏虎さんはな。
独身かて用事ぐらいあるし、残業なんてしたないし。
結局、仕事減らず、教える手間が増えただけ。
教えるんはええけど、うちの部下でも後輩でもないから、うちの仕事は溜まる一方。
うちの仕事教えるんならええけどな!
教えてんの鶏虎さんの仕事。
うちが押し付けられとるほんの一部。
しかも休むから覚えへんし。
こんなんでも、うちより歳上で子持ちやねんな………
◆
Chapter170
◆
Chapter170
◆
会長って、蜀仙の中でも一番意見がコロコロ変わんねん。
会長と綾牝さん宛のファックスや伝票はクリアファイルに入れて、ファイルケースに纏めて入れて、うちが朝一会長の机の上に置く。
が、入社した時からのやった。
朝一にうちが置くんもおかしいけどな。
いちいち上に上がらなあかん。
会長が朝来た時に貰いに来ればええねん。
秘書やないねん。
………話それたな。
で、お次は。
ファイルケースに入れるんまでは同じ。そっから置場所が綾牝さんの机になった。
お次は。
なんで、綾牝さんとこに置くんやと文句をたれ、また会長の机に逆戻り。
お次は。
ファイルケースの中に何が入っとるか分からんから、クリアファイルに何の分か書いて、カゴに一括にして会長の机へ。
結局、会長が朝貰いに来れば万事解決やねんけど!
Chapter150
◆
Chapter150
◆
社長がゆうた。
「俺も角橋さんも鄲鼈さんもしばらく出ることになってん。俺らもしんどいねんけど、フル野球みたいにみんなで頑張ろうな。」
はぁ?!
どの口がゆうとんねん!
しんどい?
みんなで?
頑張る?
お客さんのとこに行くんがしんどいなら仕事せんでええ!
みんなでとかあんたの目は節穴か!
仕事で頑張ろうとか学校か!
あ………
ふと思おたんやけど。
うちって主婦に似とる。
外で働く夫に代わって家事育児全てこなす主婦。
けどな、この場合の夫は亭主関白や。
しかも最低の。
ちょっとでも、改善や提案をしようものなら
「誰のおかげで飯が食えてると思ってんだ!」
なんて怒鳴る奴。
勘違いも甚だしい人間として最悪な奴。
うちが一人で会社内の全てをしとるから、あんたらは会社を留守に出来んねん。
それを全く理解ちゅーか、見ようともせーへん。
人間として当たり前の感謝もせーへん。
これって熟年離婚される夫と同じ末路を辿るな(笑)
もちろん離婚する妻側はうちやで(笑)
◆
Chapter151
◆
Chapter151
◆
会長は、会長やなかった。
うちが出荷しとる時(もちろん自分のやなくて鶏虎さんの手伝い)、綾牝さんが紙をうちの目の前に置いてWordで打って欲しいゆうてきた。
会長がなんやお客さんに出したいかららしいんやけど、紙に書かれた文章は綾牝さんに書かせたもんやで。
自分は口だけ(呆
貴様の会社名を刺繍しとる商品の在庫がある。
貴様の会社からの仕掛依頼を受けて作っとる。
生地も商品をきらさないように用意してある。
しかし、発注依頼がない。
刺繍が入っとるから転売出来ひん。
在庫はこれだけ(別紙表にて)ある。
だから、引き取れ。
引き取らないなら、生地も商品も破棄する。
その場合、費用を払え。
なんなんこの文章。
自分勝手過ぎるやろっ!
生地も商品も在庫しとるんって、最初に取り決めするやんな?
しかも、上から目線。
ああ………
こんな最低な文章作りたない…
◆
つか、これはうちの仕事ちゃう!
会長と綾牝さんがパソコン使われへんから、仕方なくうちがやっとるだけや。
仕事としてして欲しいんなら、先にうちの仕事(厳密に言えば鶏虎さんのやけど)手伝うんが普通や!
出荷の梱包ぐらい出来るしな。
それが無理なら(無理ゆうのもおかしな話や。この後暇やゆうて帰りよったしな。)、後日手伝いを申し出る。
先も後も、何もせーへん。
やのに、自分の事は絶対しろ。
こんなんで、仕事といえるかいな。
うちはボランティアでも家政婦でもないねん。
無償でもお世話係でもないねん。
有償でお仕事しとんねん。
おままごとちゃうねん。
◆
しかもこん時、トイレ次いでにせっかく忙しい中2階に来たから、会長が借りパクしとる(見終わったくせに一向に1階に戻しに来んからな)付属の見本帳を取りに行ったんや。
ある場所尋ねたら、
「あんた忙しいちゃうの?」
うちが、次いでに取りに来たゆうたら、
「向こうの机。」
意味。
忙しいゆうて俺の言うこと聞かんくせに、見本帳?!
そないな暇あるんやったら俺の文章作れ。
もう見終わったんや、いるなら向こうの机にあるから勝手に持っていけ。
意味は、絶対間違っとらん。
うち→鶏虎さんの手伝い出荷で定時越える。定時後に自分の仕事。
鶏虎さん→うちに全て押し付け悠々自適で、うちの定時前に帰宅。
会長と綾牝さん→発注無いし暇やから帰宅。
◆
社長は会社の代表、会長は代表の代表みたいなもんやろ?
会社全体を把握しとかなあかん。
完璧に出来とらんくても、努力はせなあかん。
テレビに出とったどっかの社長は、毎日自社の支店(複数ある)に顔出して社員だけやなくてアルバイトとかともコミュニケーション取って日々働きやすう改善を重ねとるって。
蜀仙とは、大大大大大大大………違いや!!!!!
何なんこの差は(呆怒
ああ。
人間としての差か。
◆
Chapter152
◆
Chapter152
◆
さて、Chapter150での社長の横暴が早速発揮されたで!
20キロの荷物をうち一人で大量に出さなあかんとか、
誰もおらんからうちが一人で4人分(社長、角橋さん、鶏虎さん、鄲鼈さん)せなあかんとか、
鄲鼈さんがおらんから鶏虎さんが仕事しとるけど、伝票も売上もしとるのに、うちの時はなぁーんもせーへんのにとか、
まあ、押し付けと放置が日常化しとるから、こんなんもう蜀仙では驚かん。
こんなんがオンパレードの出来事を1つ。
◆
とあるグループ企業からの発注で、受注残になっとった企業(πとするわな)のTシャツがあんねん。
このTシャツ、πのオリジナルロゴが入ったテープを裾に縫い込んでんねん。
πの従業員用の定番商品でな、支店も全国にたくさんあるから毎日どこかしらの支店から注文が入る。
大量生産品やから、外国で生産しとって、在庫も常に200枚近くは各サイズを置いておかなあかんねん。
やのに。(嫌な予感……)
鄲鼈さんが来る前、もう足りひんから鶏虎さんが社長に発注かけてって散々ゆうたんや。(Tシャツに関しては外国との交渉は社長やからな。)
けど、社長は一向に発注せーへん。
その外国がアバウトで、
汚れや染み、チャコの後なんかがそのまま、縫製不良、納期がきっちりしとらん
そんな理由で、外国の担当者に指導や提案もせず、その外国にも行っとるにも関わらず、
放置。
結果、受注残で今に至る。
◆
しかも、受注残、いつからやと思う?
前の年の夏。
現在、そこから年またいで、春目前。
約半年っっ!!!!
鄲鼈さんが入ってようやく始動。
ロゴテープを2種類にしろだの、
メーカーに特注しろだの、
特注にも関わらず枚数は蜀仙の希望通りにしろだの、
最初のメーカーのんが気に食わんゆうて来てもろたにも関わらず違うメーカーにしろだの、
そのメーカーの担当者と会うんも、説明が面倒やゆうて丸投げ放置、
なんやかんや煩い。(社長がな)
しかも、煩い割りに、鄲鼈さん任せ。
まあ、うちに関係ない話やから放っといた。
蜀仙の印象悪なろうと、辞める予定のうちには全く関係ない。
こ・こ・ま・で・は、なっ!!
◆
Tシャツがメーカーから入荷した。
これで問い合わせ電話も減るなぁ~
なんて呑気にゆうとる場合やなかった!
担当しとる鄲鼈さんがおらん。
↓
つまり、鶏虎さんがする。
↓
すなわち、うちが一人でする。
嫌な予感的中~~~!!!
昼休憩戻ったら、鶏虎さんがクリアファイルの束(ざっと見て50枚以上)を押し付けながら、
「これ、受注残の発注書。受注は鄲鼈さんが入れとるみたいやわ。」
翻訳。
クリアファイルの中の紙は、企業の支店からのTシャツの発注書。
受注伝票は会計ソフトに鄲鼈さんが入力済みやから、転換して売上伝票を印刷して商品と同送。
送り状は、基本的に運送屋支給の袋に入る枚数のとこで、入らない枚数なら、送り先に関わらず安いとこで書く。
着いた箱(10ケース)は外にあるから開けて、在庫管理するから枚数数えて会計ソフトに入力と報告。
梱包は、送り状に従いする。
以上、運送屋が来る前に終わらせること。
待ってもらってるんやから、必ず今日出荷すること。
出荷終わってからでええから、各支店に出荷済とRfaxすること。
◆
つまり。
鄲鼈さんがいない
↓
鶏虎さんがやらなければならない
↓
鶏虎さんはやりたくないから、うちに丸投げ押し付ける
↓
うちは………………、
1人で頑張ったよ、必死に!
鄲鼈さんは帰ってきても、朝早いんか知らんけど、お礼も謝罪も無く帰るし、
社長は、ああ入ったんやなぁ、って他人事やけど。
待ってはる支店の皆様のこと思おたら、うちがせなあかんやんか!
鶏虎さんから押し付けられたんは午後2時、
運送屋が来るのは午後5時。
サイズ別やし、送り先支店やから細かいしで
必死や、必死!!!
結果は………………、
間に合ったでっ!
間違いもなく完璧に!
うち1人やったら完璧に出来るって、ナニコレ?
うちの成長邪魔しとるんは、やっぱり周りやん。
◆
やってさぁー
うちの仕事にも受注残は出る時があるんよ。
けど、すぐ出せる様に、
会計ソフトに受注入力、
送り状は日付と個数と内容を空けて書いとく、
概算で見積っておいて、箱か袋か決めといて、箱なら確保しておく、
発注書にはすぐRfax出来る様に、御中を消して様等を書いておく、
等々…………。
商品待っとる間にたくさん出来るやろっ!
鄲鼈さんも鶏虎さんも何もしとらん!
鄲鼈さんの受注入力はただ入力しとるだけで、複数回発注書が届いとる支店はまとめとらんし、売価や原価も変更になっとるし、
これやったら一から自分で入力した方が時間かからんわっ!
結局自分の仕事一つも出来んくて、これ見よがしに残業したった。(ちょうど休み前やったしな)
けど、うちの大変さは伝わらんやろなぁ…………
先を見通すとか、見越すとか、下準備とか、
なんで出来ひんねんやろうなぁ…………
不思議でしゃーないわ…………
◆
因みに、ここまで押し付けられてもうちが一人でするんには理由がある。
やってな、
無理
鶏虎さんの仕事
出荷してやるから、伝票と送り状ぐらい書け
自分の仕事ある
なぁ~んてゆうても、
こっちは忙しいねん。
仕事はみんなでやるんが当たり前や。
で、終了~~~~~~
ゆうだけ時間の無駄や。
つか、ゆうだけで変わるような奴等やったら、最初からこんなことにはならんやろうけどな(笑)
人間としての、根本的な問題やな。
◆
Chapter153
◆
Chapter153
◆
杤吐さんのあり得ない一言をご紹介や。
職場環境悪すぎて、すぐ喉をやられてまうから予防の為に冬は大抵マスクしとんねん。
ある日マスクの話題になった時にな、杤吐さんは
「うちは絶対マスクはせーへん。息籠るんが嫌やねんなぁ。」
…………………。
あんた電車通勤やんか。
己が風邪でもせーへんねんて。
ああ、やっぱり。
自分のことしか考えてへん。
周りを気遣うなんて出来ひんねんな。
◆
Chapter154
◆
Chapter154
◆
定時直前にうちと鶏虎さんと社長だけになって、運送屋も全部来て、ゴミとかも片付けて、定時ちょこっと過ぎ。
さあ、帰ろうか(珍しく定時周辺)
無駄な残業はせーへんに限る。
なんて思おてたら………
「榊さん、待ってて。」
はあ?
一瞬やなくて、めっちゃ固まったわっ!
待っててって、定時過ぎたうちになんやねんっ!と思おて聞くと、
「俺、納品行くから。」
「うち家に帰りたいから、社長帰って来るまでおって。」
つまり、社長は商品を納品に行く
↓
けれど、うちが帰ると鶏虎さんが帰れず、尚且つ事務所に誰もおらんようになる
↓
シャッターはもう閉めれるんに、社長は開け閉めが面倒
↓
やから、社長が帰るまでうちが事務所におれ
◆
はあ?
うち定時過ぎとるし!
うちだって家に帰りたいし!
面倒とか知らんし!
大体、その納品の商品、昼前にうちが社長に言われて用意したもんやし!
社長は今まで会社におってネットか電話しかしとらんねんから、いくらでも行く時間あったし!(お客さんの都合でこの時間とかやあれへん)
あれあれ??
うちがきっちりし過ぎなんかなぁ…………
◆
Chapter155
◆
Chapter155
◆
その日にな、出さなあかん商品があってん。
得意先の方で受注残があるらしく、何度も確認の電話や何やあった商品やねん。
それがや!
出荷せなあかん日の、運送屋の運ちゃんを目の前にして、襷苳さんが商品がまだやゆうから…
「最終で回ってきてもらいましょうか?」
「いや、もう定時やから帰らんとあかんやん。無理無理。」
!?
そりゃ定時やけど、あんたがゆうたんやで?
もっと早よ欲しいゆうた得意先に謝って延ばして今日や!
定時で帰れるんは、仕事をきっちり終わらせることの出来る人がゆうこっちゃ!
結局、得意先の担当の人が、明日でええよ。ってゆうてくれたからええようなものの。
約束は破る為にあるとかようゆうけど、
小学低学年までやんな、許せんの。
得意先の担当の人、ほんま申し訳ないっ!!
◆
Chapter156
◆
Chapter156
◆
さあ、Chapter150から数週間………
朝、うちが一番に来て(ちゅーかうちより早い人おらんけど)
20分ぐらい経過してから、社長が来よった。
ほんで、第一声が、
「頑張ってる?」
はぁ?
って思おたけど、とりあえず
「頑張ってますよ。(若干声低めの苦笑い)」
「ほんまかぁ~?やったら、もっと気合い入れて頑張らなな!」
疑う?!
しかもこれ以上頑張る!?
んで、次が、
「寒さ慣れた?」
ここは雪国じゃないんやけど!
あったかい土地から寒い土地に引っ越した人か!
ストーブ1個で、出入口におるうちは、一向に慣れへんわ!
んで、極めつけ。
「忙しい?気合いで乗りきらなあかんな!」
◆
出ました、精神論っ!!!!!
気合いで出来るんならあんたがせーや!
根拠の無い、精神論や根性論を語る奴は生理的に無理!
つか、他人がゆうことやない!
頑張れ、何とかなるちゅーんは、己に言い聞かせるだけや。
他人からゆわれたって、もう頑張ってるから、ってゆうだけや。
こんなんゆえんのは、ちゃんと人のしとること見とらんからやで。
見とったらな、こんな無責任なことゆわんわ。
◆
Chapter157
◆
Chapter157
◆
別注でな、エプロン作って、お客さんに直送したんや。
けど、半分やったみたいでな、後半分送んのに仕入先に取りに行かなあかんけど角橋さんは出かけとったから、鄲鼈さんに頼んだらしい。
んで、取りに行った次の日の、運送屋が来た後もうちが残業しとったら角橋さんから電話。
「エプロン出した?」
鄲鼈さんが取りに行ったこともこの時点では知らんから、
「エプロンですか?今日は何も……」
「え~~今日出さなあかんねんで~その為に取りに行ってもろたのに!運送屋もう行ってもーたやろ~」
うち、何のことやらサッパリ……
「もぉええわ。明日必ず出してや。」
ブチッ、と電話は切れた………
意味不明っ!!!!!
あんたから何も聞いとらんわっ!
大体得意先と直に話して決めた出荷日やろ!
それをうちに伝え忘れてたんはあんたやろ!
◆
うちは、襷苳さん達がヤイヤイゆうから、でっかいカレンダーに納期をいちいち書いとんねん!
それにも書いとらんし、ゆわんし!
これでどないして、出荷せーゆーんやっ!
ああ……、上が悪いと下はどんどん良い芽が摘まれてゆくんやなぁ
◆
Chapter158
◆
Chapter158
◆
Chapter115でゆうたエプロンな、やっとこさ得意先でケリが着いたみたいでな、進めたんやけど………
なんや、差別化図ろうとしてネットに手出したみたいでな、注文数が数枚単位やねん。
得意先も会社に置かれへんからってあんま送るなゆうし、襷苳さん達はややこしいゆうて時間かけるし。(それだけならええけど、3時にお茶するわ、定時で帰るわ、そりゃ時間かかるやんな(怒))
得意先は、早よ作れけど必要以上送るな
襷苳さん達は、ややこしいから無理で終了
角橋さんは出かけてるし、得意先からのメール見ても返信せーへんし、得意先の営業さんも角橋さんに電話してもでーへんからうちにゆうし……
これを社長にゆうたら、何てゆうたと思う?
「もうそれ榊さんがやればええやん!(笑)」
はあ?
うち営業ちゃうし!
やってもええけど、あんたらうちの言うこと聞かんやろ。
聞かん奴らの為に労力はかけん。
うちの労力は、もっと従業員を考える会社にかけるわ。
◆
後な、襷苳さんはゆうた。
「新しゅう作るエプロンはな、いつもバタバタやねん。(笑)」
はあ?はあ?はあ?
あんた、何十年やっとんの?
何も学んどらんやん!
うちは、初めて勤めたこの蜀仙でかなりのこと学んで改善したで。
まぁ、うち自身以外は、うちが何ゆうても無理やったけどな。
うちやったら、もっと色々出来るんになぁ~
って常々思うけど、今より余計にうちにしわ寄せが来るからな。
会社が良くなると思おてゆう人を大事にせんから、きっと退職者が絶えんねんやろな……
◆
Chapter159
◆
Chapter159
◆
定期的に出る商品(Pとするな)があんねん。
サイズは一律で出しとんねんけど、たまにサイズを変更して欲しいちゅー得意先があるから襷苳さんがサイズを直すねんけど……
うちが締めに向けて作業しとったら……
「なぁ、これする時間無いの?」
はぁ?
って思おたけど、うちは冷静に
「無理ですね。締めがあるので。」
ゆうたら、襷苳さんは更に、
「今や無くてええから。それが終わってからでええねん。」
は?と思おたけど、またまた冷静に、
「角橋さんも鄲鼈さんもいませんし、今も後も無理なので。」
って事実だけゆうたら、
「やる気無いの?」
失笑…………
◆
うちの言いたいこと、分かるよな………
・うちは、角橋さんを始めとした事務全般を押し付けられとる
・うちはそのおかげで残業も、襷苳さん達は定時だからと急ぎの仕事もせず帰る
・そのくせ出来ないと言ってうちが得意先に謝り襷苳さんがゆうた日まで延ばしてもらっとるのに、それも守らん
うちは、本来の仕事である締めを出来るように日々努力し改善しとんねんけど。
これ以上何をすんの?
あんたの為にうちが、あんたの仕事を肩代わりすんの?
詐欺みたく、仕事せーへんのに給料貰って、完全泥棒やん!
ほんで、やる気とか(笑)
やる気ゆうなら、そのまま返すわ!!!!
◆
Chapter160
◆
Chapter160
◆
角橋さんと2人きりの時。(もちろんうちは残業中)
いっちゃん最後の運送屋が来たんや。
うちはたまたまお茶飲んどってん。
もちろん、しゃべられへん。
「まいど~」と運送屋の運ちゃん。
ゆうた後は荷物積み込み作業に移る運ちゃん。
その挨拶の一瞬、返しが無言………
で、角橋さんは………
「運送屋来たで。」
うちにゆうた。
意味分かる?
運送屋来たよ~ちゅーお知らせちゃうで。
運送屋来たんに返事せーや。
ちゅー意味や。
無理やんっ!
どー考えても無理やん!
うちの口ん中にはお茶やで?!
うちはそんときたまたまやけど、角橋さん自身がいつもゆわんから無言やっただけ。
それをうちのせいにしよったんや!
口に物入れとってもしゃべらなあかんの?
普通はあかんやろ。
マナーちゅーか、躾の段階の話やんな?
子供にどんな教育しとんのやろか…………
◆
Chapter161
◆
Chapter161
◆
鶏虎さんから衝撃の一言。
「綾牝さんしばらくけーへんから、発注あったらゆうて。」
ん?
しばらく?
理由をゆわんかったから、社長にさりげなく聞いたら、
「分からんわ。まあ、頼むわ。」
会社って、理由なく、無期限に、
休んでええもんなん?!
しかも社長知らんて!
ええなー
ええなー
うちも休みたいなー
うちも仕事怠けて押し付けて、外出したり、定時で帰りたいなー(棒読み)
◆
Chapter162
◆
Chapter162
◆
襷苳さんがまたまた押し付けを発揮や!
リースしとる得意先から時々ボタン外れのエプロンが返ってくんねん。
それを直してまた納品すんねん。
もちろんそれは襷苳さんの仕事。(ただボタンを付け直すのはボタン屋さんやから、襷苳さんは受け取ってたたむだけ。)
や、の、に!!!
「忙しいてたたまれへんから、帰る時にでも、手が空いたらでもええからたたんで。それでないと納品出来ひんから。」
……………………?
忙しい?
たたまれへん?
帰る時?
手が空いたら?
あんたはそれするんか?
あんたが忙しいんなら、そのフォローしとるうちはもっと忙しいねん!
手なんて空くわけないやん!
つか、帰る時に誰がすんねん!
あんたは時間やからって押し付けて帰るんに、あんたの言うこと誰が聞くと思うねん!
ボタン屋さんがせっかく付けてくれたんに、作業台の下に埃まみれで積んであった。
廃棄するんやないねん。
立派な商品やでな。
商品が可哀想や…………
◆
Chapter163
◆
Chapter163
◆
襷苳さんがまたやらかしよった!
得意先から指定枚数でエプロンの注文があってん。
生地は得意先の支給で、残った分は返送する。
発注書にな、そう明記されとったから、コピーして、赤線まで引いて準備しとってん。
や・け・ど!
襷苳さんは生地だけ裁断屋へ持って行きよった!
型紙も持って行ったらしく、裁断屋は生地全部裁ってしまいよってん!
で、その事なんで発覚したかゆうと、襷苳さんが袋(これも支給)が足りひんゆうから発注書見たら指定枚数やったちゅーわけ。(発注書ぐらいも自分で見ぃひん。ファイリングして、更には無意味に強制のノートにも書いて、見やすうしとるんに。)
◆
で、角橋さんにゆうたら。
「指示書無しに裁ったんか?納品書は?付けなあかんやろ。」
そりゃそうや。
やけど、うち、襷苳さんが裁断屋持って行ったん知らんねんけど。
指示書は発注書をコピー(売価隠してな)でええからな、ちゃんと準備しとるんや。
それを報連相を怠ったんは襷苳さんや!
多分、生地持って行った時に型紙渡したし、裁断頼むな、とかゆうたんやろ。
で、怒りたいのを抑えて、注意したんや。
「今までもちゃんとやってたけど、これからはもっと」
ちゃんとしましょうね。
と、最後まで言えへんかった。
◆
襷苳さんは今まで全くちゃんとやってへんけど、仏の心で嘘を付きゆおうとしたんに。
遮って。
「納品書書いとらんからやん。そんなんうちは知らんわ。これからはちゃんと書いとかなあかんで。」
はぁ?
うちが、ちゃんと書いとったら、あんたがややこしいゆうて、無理矢理止めさせたんやで?
やからうちは、あんたのゆう通りの面倒なことしとったんやけど!
挙げ句の果てには、
「ファックスがええかもな。」
(怒)
ファックスしたら、裁断屋が分からんようになるからゆうて、これもあんたが止めさせたんや!
◆
分かったわ。
発注書来たら裁断屋にファックスして、生地が届いたら指示書を生地に貼って、納品書にも乱雑に着いた順に書いといたらええねんな。
そうやねんな!
襷苳さんのゆう通りにやれば完璧やねんな!
自分のゆうたことも忘れて、人のせいにするって最低やな。
意見がコロコロ、二転三転するような人間、信用に値せーへんな。
こうやって、犠牲者が増えてゆくんやな。
◆
Chapter164
◆
Chapter164
◆
襷苳さんや杤吐さんが社長に媚を売ったおかげで、縫い子さんが増えたで。
30代で大人しゅうて声の小さい焜者(コンノ)さん。
60代で大きなバッグを常に持っとる燻歿(クスボツ)さん。
うちの第一印象は2人とも微妙~
まぁ、第一印象やったら人のことゆわれへんけどな(笑)
押し付けが得意な人ばっかりやし、女同士仲ようやれるかなぁ~
◆
Chapter165
◆
Chapter165
◆
第一印象、大当たり~~!!!
焜者さんはちょっとかじったことがあるだけ素人らしく、即戦力にはならんみたいや。
杤吐さんが長い目で見たって。ってゆったからな。
蜀仙には即戦力やろ………
あんたらに、誰かを教え育てるなんて無理な話や…………
焜者さん、ごめんやで………
◆
燻歿さんに関しては、面接では襷苳さんにめっちゃ出来ますみたいなゆうてたらしいが…………
めっちゃ出来ひんかったっ!!!
真っ直ぐすら縫えんくて、縫い糸は切らんし糸屑は取らんしで使い物にならんて。
挙げ句に、杤吐さんに逆切れしたんやて。
うちの第一印象の察知能力もなかなかやな……
面接したん鶏虎さんと襷苳さんだけやねん。
社長はしてへん。
人事なんて高級な役職ないからな。
社長、自分が縫いのこと分からんし面倒やったみたいでな。
結果、これや。
あれやこれや、襷苳さんとか杤吐さんがゆうてるけど。
うちの部下やないし。
恨むんなら社長を恨みや~~
って、使い物にならんのは事務職もおんなじやな。
うち以外、辞める辞める………(泣)
◆
Chapter166
◆
Chapter166
◆
鄲鼈さんが出っぱなしで仕事出来んって、鶏虎さんが社長にゆうた。
いやいや……………
本来1人でする仕事を、
鶏虎さん
+
出掛けてない時の鄲鼈さん
+
常に押し付けられとるうち
でしとんねんけど!
つかほぼうちがしとんねんけど!!
んで、社長も自分の妻やからすぐさま募集かけて、即採用。
20代の子持ち主婦、棺部(カンベ)さんや。
歴代の中でも、うちといっちゃん歳が近い。
これで、うちの本来の仕事、普通に出来るようになるかな~~?
◆
Chapter167
◆
Chapter167
◆
会長がまたまた、面倒を言い出しよった!
専用伝票の件、しばらく音沙汰無いな思おとったらや!
鶏虎さんがゆうた。
「梱包は綾牝さんがするから、専用伝票と送り状と出荷連絡してな。」
は?
一瞬やなくても、意味分からんわ!
梱包はするから?
上から目線も甚だしい!
お願いする立場の人間が言うセリフちゃうわ!
綾牝さんが出荷準備遅い→運送屋来るまでに間に合わそうと急ぐ→専用伝票書き間違える→クレーム電話が来る→うちが出荷………?
全然筋違いや!
大体、会長から鶏虎さんがゆわれたことやねんで!
何故にうち?!
思わず、
「伝票も送り状も連絡もこっちですんのですか?」
って、ゆうてしもうたわ。
うちも、うちの領域の出荷あるからな、無理や。
襷苳さんが時間オーバーでも押し付けるから、無理や。
スルーで頑張るで!
◆
Chapter168
◆
Chapter168
◆
燻歿さんの大きなバッグ、中身気になるみたいでな、
朝礼時、出勤時間的に燻歿さんおらんから、襷苳さん達が燻歿さんの悪口で盛り上っとった。
うちはもちろん不参加。(朝礼やから抜けられんだけで、悪口ゆってる暇があるなら自分の仕事~~~って常々や……)
で、バッグの中身は結局のとこ不明や。
棺部さんがな中身なんですのん?って聞いたらしいが返事は曖昧やったと。
棺部さん聞いたんや………
うちは、よっぽどやない限り、人のバッグの中身なんて聞かんのやけど…………(驚
友達でも聞いたこと無いんに…………(呆
◆
Chapter169
◆
Chapter169
◆
棺部さんが来て1ヶ月………。
棺部さんの1ヶ月を見てみよう!
初日、真面目に鶏虎さんから教わる。
2日目、子供(数ヶ月)が熱やて半日で帰る。
3~31日目、子供が熱やて、休んだり早退したり。
結果、3ヶ月経っても仕事がまともに出来ひん!
電話も取らん、荷物も取らん、休むから仕事うちに回る、あげくに、早退して遊びに行く(お土産貰ったから発覚)
子供が熱なんは仕方がないけど、それでうちに仕事が回ってくるんは筋違いや。
鄲鼈さんか鶏虎さんがすればええこと。
出来んなら残業すればええ。
特に鶏虎さんはな。
独身かて用事ぐらいあるし、残業なんてしたないし。
結局、仕事減らず、教える手間が増えただけ。
教えるんはええけど、うちの部下でも後輩でもないから、うちの仕事は溜まる一方。
うちの仕事教えるんならええけどな!
教えてんの鶏虎さんの仕事。
うちが押し付けられとるほんの一部。
しかも休むから覚えへんし。
こんなんでも、うちより歳上で子持ちやねんな………
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Chapter170
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Chapter170
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会長って、蜀仙の中でも一番意見がコロコロ変わんねん。
会長と綾牝さん宛のファックスや伝票はクリアファイルに入れて、ファイルケースに纏めて入れて、うちが朝一会長の机の上に置く。
が、入社した時からのやった。
朝一にうちが置くんもおかしいけどな。
いちいち上に上がらなあかん。
会長が朝来た時に貰いに来ればええねん。
秘書やないねん。
………話それたな。
で、お次は。
ファイルケースに入れるんまでは同じ。そっから置場所が綾牝さんの机になった。
お次は。
なんで、綾牝さんとこに置くんやと文句をたれ、また会長の机に逆戻り。
お次は。
ファイルケースの中に何が入っとるか分からんから、クリアファイルに何の分か書いて、カゴに一括にして会長の机へ。
結局、会長が朝貰いに来れば万事解決やねんけど!