◆
Chapter76
◆
Chapter76
◆
会長ってな、電話の意味を知らんらしい。
外線が会長宛に入ったから、内線掛けたら………
ガチャ
受話器取った音が聞こえたから話かけたんやけど、受話器の向こうから話声が聞こえただけで応答なし。
しばらくすると、
「なんや?」
ん?
受話器から聞こえとった話声なんやったんや?
推測するに、携帯で誰かと話とってうちが内線掛けたから受話器取って、相手に待っとれゆうてうちになにかと聞いた。
………と、こんな感じか。
携帯で話とるのに、内線とるか普通?!
でーへんかったらでーへんで対応するわ!
つか、携帯の相手に失礼やわ!
◆
Chapter77
◆
Chapter77
◆
仕入先からもろうた納品書に単価が入っとらんかったから、電話したんや。
ほしたら、何を勘違いしたんか
「総額を数量で割って単価出しといて。」
やて。
………いや、単価だけやのーて総額も入っとらんけど。
手書きやからな、たまには間違えたりすることあると思うねん。
けど、間違え過ぎやわ!
請求書の合計金額もやねん。
会社の顔になる請求書やのに。
自覚無さすぎるわ!
◆
Chapter78
◆
Chapter78
◆
うちのコピー機なリースやねんけど、紙詰まりするわ相手からのFaxが中抜けするわで会社ごと変えてん。
コピー代が安なったゆうて社長は嬉しそうやった。
うちも紙詰まりや中抜けから解放されて良かったぁ~
て、思おたら、これがまた………
前より酷なってん。
コピー機がパソコンみたいになった。
ネット検索も出来んねんて。
まあ使えんのうちだけやろうけから、正直いらんねんけどな。
で、他にも紙からエクセルやワードに変換したり、紙をPDFに変換してパソコン上で書き込み出来たり………
色々ハイテクになったんや。
まぁそこまでやったええねんけど。
酷なったんは、めっちゃエラーが多なってん。
古いコピー機に入っとったデータ移したのに、その番号で送ったFaxがたまにエラーになって送られへん。
通話中とか、番号なんも変わっとらんわ!
紙詰まりも起こしよった。
詰まった紙取ってもエラーのまんま。
取った紙は千切れとらん。
コールセンター曰く、内部の問題らしい。
技術者を呼ばなあかんって!
古いコピー機と変わらんやん!
◆
で、ハイテクの極み。
エラーが出た思おたら、
エラー番号〇〇〇〇
技術者を呼んでください
素人にはどうにも出来ひんやん!
しかも、エラーの原因が内部の機械問題。
他の会社でもかなりあるらしく、随時内部機械を交換しとるって。
ピッカピカの新品やで?
リコール手前か!
どうも、ハイテクは合わんらしいな。
机上の空論ばっかで、実現はうち任せ。
協力ならせーへんこともないけどな、丸投げじゃテレビ見てヒーローになりたいゆうてる子供と変わらんわっ!!
◆
Chapter79
◆
Chapter79
◆
社長はほんま現場を知らん。
決算月ってな、消費者にとっては商品が安なるみたいな感覚やと思うねん。
うちも、経理知らんかった時はそうやったからな。
けど、会社的にはギリギリまで利益上げたいとか事務的には棚卸しとかまあ色々あんねん。
で決算月の25日ぐらい。
社長がうちに聞いてきた。
「もう全部入力出来たか?締めたか?」
はぁ?
末締めがほとんどやのに、25日に出来とるわけないやん!
年末みたいに、早よ締める訳でもなしに。
どんだけ儲かっとんのか、気になりすぎやねん!
儲からなあかんけど、儲かる理由はうちら現場のおかげや!
適当なあんたら年長者が信用を貶めた言動をなんとかやって会社の信用落とさんようにやっとんねん。
あまりの適当っぷりに、得意先の人からあんたも大変やなぁって言われてもうたがなっ!
うちの苦労分かってくれんの、得意先の人だけや。
なんで、一番近こうおる自社の人間が気付かんねんっ!!!
◆
Chapter80
◆
Chapter80
◆
綾牝さんが休みを取る前の日。
「明日休むから出荷あったらしてな。」
ん?
うちがか?
何故に?
綾牝さんがいない時は、鶏虎さんがしとる。
その鶏虎さんがいない時は、出荷はせーへんねん。
在庫とか連絡とかうちは分かれへんし、勝手にしたら分からんくなるからゆわれたし。
で、鶏虎さんに仕事教わっとるんが杵鏑さん。
もう、お分かりやろう。
綾牝さんが言うべき相手は杵鏑さんや。
うちに言う理由があれへん。
けど、鶏虎さんは杵鏑さんに、綾牝さん担当の出荷の仕方教えとらんねん。
はぁ…………
出荷要請Faxは3件。
まぁ、結局うちも出荷重なって出来ひんかったけどな。
…って、出来ひんかった、はおかしいな。
うちが出来ひんくてもええねんな。
ええねん、ええんや!
って思わな得意先に申し訳ない気持ちが溢れてくんねん!(焦
◆
Chapter81
◆
Chapter81
◆
得意先からエプロン数枚の洗濯を依頼されたんや。
で、枚数が少ないからコインランドリーでやれって社長がゆうから行ったんや。
ほしたら休みやってん!
壁の塗装工事やて。
まあそれはしゃーないから、少し遠いけど社長が知っとるとこに行った。
で、洗濯乾燥し終わったから、得意先に送ろうと畳んどったら襷苳さんが、
「女の人おらんのやろうかねぇ。」
うん。
男でも洗濯ぐらいするで。
つか、女が~とか言う割りには掃除とか整理整頓とかお茶汲みとかはせーへんねんなぁ~
なんでやろ?
◆
あ、お茶汲みで思い出したわ。
蜀仙で、うちは角橋さんの次のポジションやねん。
まぁ、ポジションゆうても役職ないけどな(呆
で、お茶汲みはとりあえずうちがしとってん。だぁーれもせーへんからな。
杵鏑さんが来て、事務員括りでは杵鏑さんがしなあかん。
鶏虎さんにも言われとったみたいや。
で、蜀仙は面接に来た人には出さんねんけど、それを知らん襷苳さんが、
「お茶出さなあかんで。」
うちに言いよった!
うち一応あんたらの先輩やねんけど?
なんでうちやねんっ!
咫穢臀さんはうちに押し付けてほったらかしやったし。
自分の仕事さえ満足に出来ひんし、雑用すらしーひんし……
うちが来るまでの蜀仙はどないなっとったんやっ!
◆
Chapter82
◆
Chapter82
◆
杵鏑さんと襷苳さん絡みでもう一個。
うちが外で出荷作業しとったら、聞こえてきたんや。
「榊さんは、電話とらんからなぁ。」
声の主は襷苳さんや。
言葉の意味が分からん。
うちがいつとらんかったんかなぁ?
とらんのは、あんたやしなぁ。
とゆうか、蜀仙は全員の仕事に電話対応含まれとるねんけど?
それに、電話とらな得意先覚えられんやろ!
だからいまだにうちがおらんと、電話や来客対応が誰一人出来へんねん!
うちかて、電話嫌いやねん!
けど、仕事やねん!
それが、仕事やねん!
だからうちは、いつまでたっても、先に進まれへんねや………
◆
Chapter83
◆
Chapter83
◆
妻傳さんは、仕事をなめとる。
うちが出荷しなあかんくて、その一件の商品が1枚足らんかってん。
けど、畳んでないもんやったから妻傳さんに頼んでん。
妻傳さんの仕事は畳むことやからな。
まぁ、うちも時間があったら1枚ぐらい畳むんやけど、出荷めっちゃあったし、妻傳さんは出荷せーへん商品を畳んどったからな。
けど、一度は分かりましたゆうたのに襷苳さんが
「1枚ぐらい畳みーや。こっちは忙しいねん。」
はぁ?
忙しい?
出荷せーへん商品やけど?
つか、畳むんはあんたらの仕事やゆうの何回目や!
結局、運送屋さんに待ってもらって出荷したわ……
その間、襷苳さんご一行様は帰りよるし、杵鏑さんはパソコンに向かってカタカタ……
うちが頑張って意味あるんやろか、分からんくなってきたわ。
◆
Chapter84
◆
Chapter84
◆
襷苳さんは、性格も言葉もなんか一言多いねん。
生地の反物を裁断屋に持っていこうと、襷苳さんと角橋さんが車に運んでたんや。
で、出す反物の指示とか反物の色あるかとか、うちがせなあかんからしとってん。
ふと在庫気になったから、襷苳さんのとこ行って反物の棚確認しとったら、襷苳さんがなんや話ながら何故かうちに反物を渡しよった!!
なんでやねんっ!
と、内心突っ込もうとしたら、電話が鳴りよった。
角橋さん外で聞こえとらんし、杵鏑さんは会長に呼ばれたんか2階や。
で、早よ電話出な!
ってかけてったら………
「上手く逃げたなぁ~」
背後から聞こえた言葉に唖然としたわ…
逃げたってナニ?
在庫管理して、指示して、伝票書いて、
ほんで反物も運べと?!
在庫管理も出来ひん、指示せなほったらかし、書くだけの伝票は面倒と丸投げ、電話は分からんと出ーへん。
何も考えず、頭も使わず、ただ運ぶしか出来ひんくせして、それすらやらんのかっ!
◆
違う日にもあってん。
角橋さんと鶏虎さんが出てて、杵鏑さんが休みやった時の話や。
普段は言わんねんけど、襷苳さん達はおっても電話出ーへんさかいに、しゃーないから2階に行く時に、
「2階行ってきます。」
って声かけて2階に行こうとしたら、
「どこ行ったん?」
「トイレやろ。絶対トイレやわ。」
妻傳さんと襷苳さんの声が聞こえた。
そりゃトイレ2階にしかないけど、2階に行く用事、それだけちゃうねんけど…
しかも、それをからかい口調でゆうって……
ガキかっ!
道理をわきまえとらんガキやんけ!
しかも、うちが持たれへん30キロぐらいの荷物とか軽々持てるにも関わらず、
「誰か手伝ってーなぁ~」
誰に言う訳でもあれへん。空間に向かってゆとった。
それを聞いた角橋さんが、持ったるで、と。
か弱いと演技して、媚売る年齢とちゃうわ!
それに乗っかる角橋さんも、角橋さんやけどな。
昔は良かったんやろな、それで。
なんでもかんでも、適当で、なあなあで。
ええなーええなー
そんな楽な昔、過ごしてみたいわー
◆
Chapter85
◆
Chapter85
◆
すまんな、なんや襷苳さん達絡みばっかやな。
仕方ない、カオス度が半端ないねん!
で、気を取り直して~~
襷苳さんの話題や!
なに?気を取り直しとらんて?
うち的な問題や!
気にせんといて!
さて、襷苳さんが自分でゆった納期までに出来ひんことはうちだけ理解しとること。
営業おらんから角橋さんも出かけること多なって、うちが手伝い強制されとることの実状知らんしな。
まっ、わざわざネチネチゆうことやないし(うち大人やからなっ
角橋さんから得意先に納期連絡したんやろな、当日に確認の電話がきた。
角橋さんからとゆーことは、襷苳さんが大丈夫やゆうたから連絡したんやろう。
角橋さんは、無理な納期は極力ゆえへんし。
やから、大丈夫やろうと思おたけど、一応、一応な、万が一があるから、襷苳さんに確認したんや。
電話、保留にしてな。
ほしたら……………
◆
「ああ、聞いとる。今日やろ?大丈夫や。」
「分かりました。そう伝えます。」
「やから、手伝ってや。こっちは忙しいねん。」
……………………??
得意先の人に返事しながら、聞こえてきた単語。
やから、手伝って?
こっちは忙しい?
う・ち・も・忙・し・い!
猫の手も借りたいほど、こっちも忙しいねん!
やけど、あんたらは何もせーへんやんけ!
せーへん上に、仕事増やすな!
まぁ、結果としては手伝わんかった。
つか、手伝えるかいな!
うちだって出荷あんねん!
大体、なんでうちにゆうんやろ?
歳がいっちゃん下やからか?
年功序列は、時代遅れやし。
再雇用に、年功序列なんかあるかいっ!
社会常識的には、杵鏑さんにゆうのが妥当や。
確かにうちはあんたらより、めっちや若いけどな………
あんたらよりは、常識的やちゅーねんっ!
◆
Chapter86
◆
Chapter86
◆
杵鏑さんの娘さんの子供、産まれたゆうたやんか(Chapter73参照)
ふと気になったから聞いてん。
名前な。
ほしたら、
「〇〇やねん。可愛ええ名前やろ?字も可愛ええし。でも、みんな略して呼んどるからうちだけはちゃんとフルで呼ばななと思おてんねん!」
ものすっごい力説された。
しかも、その名前…………
巷で噂の……………
キラキラネームやった!
まぁ感想はおいといて、
その子の将来考えて、公表は差し控えとくわな。
名前の流れで、杵鏑さんの息子さんが自分の名前の漢字の画数が多いから大変や。って文句言われるってことを知った。
確かにその漢字、画数多い。
まぁ、それはしゃーないわ。
うちも画数やったら敗けへんからな。
けど、その漢字にした理由がなぁ………
「うち、名前がひらがなやから漢字の子が羨ましかってん。それにその漢字格好いいなぁ思おてん。」
大した理由やなぁ(怒
ああ、良かった。
うちは、普通の名前で(ホッ
◆
Chapter87
◆
Chapter87
◆
会長の洗濯な、毎月毎月コツコツとうちがしとってん。
会長がほれ、みたいな顔してポンッて置いていきよるから。
で、まぁChapter11の様にやっとったんや。
ほしたらある日、内線にて、
「洗濯ってどこでしとるん?」
「(はぁ?!)どこって、コインランドリーですけど。」
「ああそう。で、領収書は無いんか?」
「(怒……)コインランドリーに領収書はありませんよ。」
「ほしたら、使った金額誤魔化せるやんか。なんとかしろや。」
「(誤魔化すって……)うちにゆわれてもどうにも出来ませんけど?コインランドリーはそういうもんですから。」
「ああ、さいですか。」
ガチャン
「(意味分からん!)」
自分で指示したくせに、それも忘れてしかも疑って、丸投げとか!
疑うなら自分でやらんかいっ!
頭使わんかいっ!
その脳ミソは飾りもんかいっ!
って、怒り震盪で声が低くなってなかったか心配やわ~
あ、心配せーへんでも大丈夫やな。
絶対こいつら気付かんわ。
相手の気持ちを察するなんて高等技術出来ひんからな!
◆
Chapter88
◆
Chapter88
◆
社長が周りを見て、自分の至りなさを実感したんか、社長が行く研修?みたいなんに行ったんや。
まぁ、それはええねんけど……
変に感化されよってん。
日々の日記?みたいなんを付けなあかん羽目になった!
うん。
今更
面倒
時間取る
三拍子揃ってもーたぁー!!!
はぁ。
しかも、書く人間がうちと社長と鶏虎さんと角橋さんと杵鏑さんだけ。
全員ちゃうなら意味ないやん。
しかも、その書く項目がな……
1.週毎に変わる書いとる質問に対する自分の考え
→真面目に書いたら良いとこ一つもない蜀仙が露呈するから嘘書くん大変
2.挨拶出来たとか20個ぐらいの当たり前なことに対しての出来たか度を3段階で自己評価
→自己評価やったら意味ないやん
3.1日仕事の中で気付いたこと
→気付くん多すぎな上に書かれへん本音ばっか
4.1日の中で誰かへありがとう
→ありがとうって言われなあかんことはたくさんあっても、うちがありがとう言うことをされることなんてあり得無い
◆
最初社長からゆわれた時、うちが思ったことは…………
小学生かっ!
寧ろ、幼稚園の連絡帳かっ!
つか、そんくらいも出来ひんのかいっ!
一回人生やり直した方がええんとちゃうか?
マナーとか思いやりとか、なんもかんも。
しかも、毎回毎回おんなじ皆さんありがとう的な。
頭使わんかいっ!
冊子1冊が1ヶ月分なんやけど、それを集めよった!
しかも、最後のページに赤字でコメント付き。
ますます連絡帳やん!
うちが来とるん会社なんやけど?
幼稚園ちゃうやんなぁ??
しかも、その冊子使って朝礼やて。
書いてあること唱和したり、書いたこと読んだり。
なんや、この体育会系?
鬱陶しいわぁ~
ある日には、明日やるからな!やって。
いや、やってもやらんでも、うちの来る時間一緒やし。
つか毎日しやんし。
やると言った時間にけーへんし。
なんて、内心呆れ過ぎるわ。
◆
Chapter89
◆
Chapter89
◆
海外の工場でなんやトラブルがあって社長が一週間行かなあかんくなってん。
で、外回りを角橋さんがしなあかん羽目になってん。
やから当然うちと杵鏑さんが2人で……
いや、うち一人でやな。
杵鏑さんは自分の仕事しかせーへんし。
で、どーにかこーにか頑張ってこなした一週間………
はぁ。
もう、ため息しかでーへんわ…
それにな、社長が角橋さんに行く前に大変やけど頑張ってなって話とったんや。
頑張るの角橋さんだけちゃうねんけど……
ほんで、帰ってきたら帰ってきたで、
「ピンチを切り抜けられたんはみんなが成長しとるからやな!」
ってどや顔。
いや、なんも成長しとらんけど………
電話取って、伝書鳩みたく行ったり来たりしたり、荷物受け取って出荷したり、余計な仕事の合間に自分の仕事したり………
もちろん、全て一人で。
頑張ったんうちだけやん。
あとは、のほほんと自分の仕事すらせんとうちに手伝わせて………
はぁ。
疲れたって言っても、バチ当たらんよなぁ………
◆
Chapter90
◆
Chapter90
◆
梅雨入りして、むし暑い日が続く時のことや。
こんな時でも、襷苳さん達の自己チューは大・大・大発揮や!
水入れて風送る、古っいでっかい送風機があんねん。
それを、奥におる襷苳さん達に向ける。
まぁ、そこまではええんやけど、うちの席は外から風が入る道筋あんねん。(入らん時は全く入らん微妙な道筋やけどな
まさかの、そこに置きよった!
うち、風来んのやけど……
しかも、杤吐さんも発揮しよった!
杵鏑さんが暑がりやから~って、中央に置いてある1台しか無い冷風機を杵鏑さんに向けて独り占めさせよった。
それを容認しとる周り。
で、うちは動きまわって、しかも席におったとしても、汗だく。
ほんま自分のことしか考えとらんわー
◆
ほんで、そんなものすっごい自己チュー発揮しとるくせに、
「いや~大変やね。妻傳さんもアイロンでグロッキーやわ。ほんまなんとかならんかねぇこの暑さ。納期も重なっとるしねぇ。」
なんてゆう襷苳さん。
いや、アイロンのこと考慮して、妻傳さんのアイロン台の前の壁にはエアコンを設置しとる。
扇風機もな。
だから、妻傳さんとその道筋におる杤吐さん達は涼しいねん。
その証拠に、うちがそこに行くとめっちゃ涼しい。
そこの空間だけ、空気がちゃうねん。
贅沢やわぁ~、
贅沢過ぎるわぁ~
それが役に立たんくてそんな暑いんやったら、それらをうちが貰ったるわっ!
◆
Chapter91
◆
Chapter91
◆
襷苳さん達は、マナーちゅーもんが無い。
まあ、それはこれまでのでお分かりやろう。
けどな、一応マナー的なもんは理解しとったらしい。
それは………………
トイレを使った後、トイレットペーパーを三角に折る
うん。
若いうちでも分かる間違ったマナーやな。
洗った清潔な手ではない。
トイレ掃除後でもない。
にも、関わらず
自分は正しいマナーを知っとって、凄いやろ!
的な?
本来の意味も知らんと、情報に振り回されとる。
こっちが迷惑やわ!
◆
Chapter92
◆
Chapter92
◆
ある工場から、たまに生地だけの発注貰うねん。
それを生地屋に発注かけるんが、鶏虎さんの仕事。
生地屋の出荷の加減上、発注は午前中がええねんけどその午前中は鶏虎さんがほぼおらん。
何故なら、家におって家事やら何やらしとるからや。
ほんで、しゃーないからうちがそれをやっとるねん。
ええなぁ~、自由で。
うちに押し付けて、重役出勤やわ~
けど、鶏虎さんが来る午後やったら生地届くん遅れて、その工場に迷惑が掛かるからな。
杵鏑さんが来て、やっと本来の仕事が出来ると思うたんに……
杵鏑さんがトコトコうちんとこ来て、
「これ鶏虎さんに聞いたら、榊さんにゆうたら分かるって言われてん。うち分からんし、任せたわ。」
任・せ・た?!
うち、あんたより先輩やねんけど?
口の聞き方もなっとらんし。
どんな教育をされてきたんや。
親の顔が見てみたい…………
あ、杤吐さんやった。
この親にしてこの子あり、やな。
◆
Chapter93
◆
Chapter93
◆
鶏虎さんはな、社長夫人としての自覚が無い。
まぁ、社長自体にも、社長ちゅー自覚や振る舞いが無いけどな。
うちが来て、みんな助かってるってゆうねん。
そりゃそーやわな。
うちが全部しとるからな。
そりゃ楽になるわな。
しかも、鶏虎さんは、
「榊さんが来て、ほんま助かってんねんで。昔なんか、請求書とか泣きながらやってんから。やってもやっても終わらんくて。」
なんやて?
鶏虎さんがゆった仕事は、今うちが全てやっとんのやけど?
この程度を泣きながらやて?
うちは、それプラス、自分の仕事と襷苳さん達の指示と手伝いと雑務と雑用をやっとんねんけど…………???
仕事なめとるわ。
絶対に。
完全に。
完璧に。
(学歴やなくて一般常識的に)
低レベルには、ついて行かれへんわ………
◆
ほんで、鶏虎さんは子供の病気とか予防接種とかで、よう会社を空ける。
迎えとか付き添い程度ならええねんけど、そのまま家に帰りよる。
電話は出るけど、それ以上はせーへん。
会計ソフト変えたから、家でも伝票入力は出来ねん。
それすらせーへんと、子供が~子供が~
それは、子供のせいやない。
産んだんはあんたらや。
自己管理も出来ひんのに、子供なんか産むなや!
子供が迷惑やわ!
ひいては、押し付けられるうちが迷惑やわ!
うちが大変な時に、いつも迷惑かけとるし、何か手伝うことない?とも言わん。
その一言があればなぁ~
うちも、しゃーないなぁ(ニコッ
で終わんねんけど。
子供より、その親にイラッとすんねんな。
だから、子持ちが敬遠されんねん。
いつも、迷惑やてな。
それは、子供は悪ないねん。
そん時の親に原因があんねん。
あんな親にだけはなりたないわ。
やっぱ、仕事は持ちつ持たれつやで!!
◆
Chapter94
◆
Chapter94
◆
襷苳さん達は、ほんまに電話とゆうもんにでーへん。
外線でも、内線でも、社内人間用の携帯でも、
鳴ったらな、
「電話やで~~~~~!!!」
叫びよった!
あんたが出なさい!
幼稚園児でも出来るわ!
杵鏑さんもやねん!
Chapter82でもゆうたわ!
大体3コール内で取るやんか。
何回コールが鳴っとっても、杵鏑さんは知らん顔や。
親によう似とるわっ!
で、結局うちが取る。
はぁ………………。
◆
Chapter95
◆
Chapter95
◆
会長もそーやねんけど、社長も人の時間を自分の為に使わせとることを何一つ考えとらん。
ある日、社長にある複数商品のうちの売価書いてくれ言われたから書いてん。
正直ゆうと、社長のパソコンからでも、簡単に見れんねんけどな。
まぁ、そこはしゃーない。
自分一人では何も出来ん人達や。
で、書いた紙渡して、終了~~
とか思ったら、違った!
紙渡した後、出掛けた社長から電話がかかってきよった。
今しがた出掛けたのに、なんやと思って出たら、
「商品の売価、メールして。」
は?
さっき渡したやんな?!
って返す間もなく、ゆうだけゆうて切りよった。
で、社長の机見たら………
紙が置きっぱなし。
うち、何の為に書いたんや?!
それ、最初っからメールでええやん!
つか自分で見ろよ!
その手にしとるスマホは飾りもんか!
会社の携帯、うちのと会社ちゃうし打ちにくいねん!
ほんで、二度手間やねん!!!
◆
Chapter96
◆
Chapter96
◆
綾牝さんは自由や。
ある連休が明け、丁度締め日やった日。
請求書をあくせくしとったら、内線が鳴ってん。
綾牝さんからで、なんや思おたら、
「出荷で疲れたから、今日は帰るわ。後よろしゅーな。」
テン、テン、テン。
出荷で疲れた!?
後で出荷した荷物の伝票見たら、たった3件やってんで?
そんなんで帰れるなら、うちだって帰りたいわっ!
◆
Chapter97
◆
Chapter97
◆
杵鏑さんは電話取らんけど、荷物も取らんねん。
うちの席は入口に近いねんけど、入口を背にしとるから来客とか声掛からんかったら分からんねん。
対して、杵鏑さんはうちの真正面に座っとって入口は常に見えとる。
やのに、取らんねん。
来客も荷物も、なーんにも。
何回ゆーても、そん時だけ。
相手を待たせるんは迷惑やし、結局うちが慌ててやる羽目になるねんなー
◆
Chapter98
◆
Chapter98
◆
会社の携帯は、勿論会社のもんや。
けど!
けどや!
鶏虎さんが、勝手に持って帰りよった!
それ知らんうちと杵鏑さんと角橋さんは、意味が分からんまま会社の外線で通話。
結局、携帯をなんやスマホに変えるからゆーて持って帰ったらしいねんけど、書類がいるんでその日は諦めたんやと。
意味無いやん!
替えへんねんやったら、元に戻しとけちゅーねん!
◆
Chapter99
◆
Chapter99
◆
角橋さんが外回りした一週間(Chapter89参照)
いつもは角橋さんと交代でいく昼休み。
やねんけど、当然無理や。
やから、いつもはうちとおんなじ時間帯やと思う杵鏑さんと交代になる。
先輩として、一応、一応な、気を回したんや。
杤吐さんと一緒に食べてええよってな。
ほしたら、まあ次の日からは交代しましょうかと、なりそうなもんやねんけど…………
ならんかった!
次の日からも当然の如く、杤吐さんとお昼に行きよった!
気を回したうちが悪いんやろうか……?
◆
Chapter100
◆
Chapter100
◆
社長が付けろゆーた日記な、(Chapter88参照)
社長がやっぱ皆でせなな~なんてゆうて、月初めに襷苳さん達にも渡したんや。
ほしたら…………
社長の言い分
「これやって俺らええ感じになっとんねん。だから、皆でやろう思おてな。」
襷苳さんの言い分
「うちはそんなん感じひん。むしろ悪なっとる。いつもあんたらだけ集まって、うちらだけのけもんみたいに。優越感振りまいて、劣等感感じまくりやったわ。」
優越感?
劣等感?
はい、意味不明~!
やけど、うちの見解は一応あんねん。
優越感は多分な、うちが手伝い断ったことやな。
急ぎの仕事やゆーてんのに、グチグチ……
「今、それ、やらなあかんの?」
「シールも貼られへんの?」
「20分で済むやん。」
「なんでそんくらい出来んの?」
結局、やりましたよ。
ええ、やりましたよ!
今、出荷せんでもええ商品をな。
最近、うちかなり自分の意見ゆうよーになったからな。
今までが甘やかし過ぎて、かなり無理しとったからな。
我慢せんことにしてん。
◆
うち、自分でゆうのもあれやねんけど、かなり内弁慶や。
ここでも毒吐いとるけどな。
うちは相手を見て、相手のレベルに合わせて、敬意を払って対応しとる。
やから、最初は誰に対しても平等にすんねんけど、うちはそこまで人間出来とらんからな。
情けは人の為ならず、や。
親切にしたって返ってけーへんって分かってて、更に当たり前にされたら、やる気なんて起きひんしな。
で!
劣等感やけど、社長が
「そんなん言わな分からんやんか。」
うん。うちも同意見や。
またまた笑いそうになったわ。
アホらしくて。
ゆーとることも、やっとることも、幼稚園児以下や。
社長と襷苳さんの押し問答で、終わった時、時計見たら1時間経過………。
無駄な時間っ!!!!!
◆
その押し問答の時にな、聞き逃せない襷苳さんの言葉があってん。
「うちらは、昼休みも返上してやっとんのに。」
ん?
だから?
だから、なんやのん?
昼休み返上なんて、あんたらの勝手やん。
そのくせ、3時におやつ休憩とかしとるやん。
残業もせんと、押し付けて帰るやん。
計画立てんと、時間内に出来ひんあんたらの技量不足なだけやん。
うちに関係ないやん。
それで他人に迷惑かけるとか、あり得へんやん。
自分で計画立てて、時間内にきっちりやって、出来ひん分は残業して、日々やっていくんが、うちの仕事のやり方やねんけど。
え?
うちのやり方間違っとんの?
昼休みって、法律(労働基準法やっけ)で決まっとるやんな?
あんたらは家の用事かなんか知らんけど、緊急の用やないのに当日に休むんはええの?
自分は良くて、他人はあかんの?
あんたらみたいな奴がおるから、後継者が育たんねん!
他人のこと考えられん奴等に、ついていこう思う人なんておらんわ!
Chapter76
◆
Chapter76
◆
会長ってな、電話の意味を知らんらしい。
外線が会長宛に入ったから、内線掛けたら………
ガチャ
受話器取った音が聞こえたから話かけたんやけど、受話器の向こうから話声が聞こえただけで応答なし。
しばらくすると、
「なんや?」
ん?
受話器から聞こえとった話声なんやったんや?
推測するに、携帯で誰かと話とってうちが内線掛けたから受話器取って、相手に待っとれゆうてうちになにかと聞いた。
………と、こんな感じか。
携帯で話とるのに、内線とるか普通?!
でーへんかったらでーへんで対応するわ!
つか、携帯の相手に失礼やわ!
◆
Chapter77
◆
Chapter77
◆
仕入先からもろうた納品書に単価が入っとらんかったから、電話したんや。
ほしたら、何を勘違いしたんか
「総額を数量で割って単価出しといて。」
やて。
………いや、単価だけやのーて総額も入っとらんけど。
手書きやからな、たまには間違えたりすることあると思うねん。
けど、間違え過ぎやわ!
請求書の合計金額もやねん。
会社の顔になる請求書やのに。
自覚無さすぎるわ!
◆
Chapter78
◆
Chapter78
◆
うちのコピー機なリースやねんけど、紙詰まりするわ相手からのFaxが中抜けするわで会社ごと変えてん。
コピー代が安なったゆうて社長は嬉しそうやった。
うちも紙詰まりや中抜けから解放されて良かったぁ~
て、思おたら、これがまた………
前より酷なってん。
コピー機がパソコンみたいになった。
ネット検索も出来んねんて。
まあ使えんのうちだけやろうけから、正直いらんねんけどな。
で、他にも紙からエクセルやワードに変換したり、紙をPDFに変換してパソコン上で書き込み出来たり………
色々ハイテクになったんや。
まぁそこまでやったええねんけど。
酷なったんは、めっちゃエラーが多なってん。
古いコピー機に入っとったデータ移したのに、その番号で送ったFaxがたまにエラーになって送られへん。
通話中とか、番号なんも変わっとらんわ!
紙詰まりも起こしよった。
詰まった紙取ってもエラーのまんま。
取った紙は千切れとらん。
コールセンター曰く、内部の問題らしい。
技術者を呼ばなあかんって!
古いコピー機と変わらんやん!
◆
で、ハイテクの極み。
エラーが出た思おたら、
エラー番号〇〇〇〇
技術者を呼んでください
素人にはどうにも出来ひんやん!
しかも、エラーの原因が内部の機械問題。
他の会社でもかなりあるらしく、随時内部機械を交換しとるって。
ピッカピカの新品やで?
リコール手前か!
どうも、ハイテクは合わんらしいな。
机上の空論ばっかで、実現はうち任せ。
協力ならせーへんこともないけどな、丸投げじゃテレビ見てヒーローになりたいゆうてる子供と変わらんわっ!!
◆
Chapter79
◆
Chapter79
◆
社長はほんま現場を知らん。
決算月ってな、消費者にとっては商品が安なるみたいな感覚やと思うねん。
うちも、経理知らんかった時はそうやったからな。
けど、会社的にはギリギリまで利益上げたいとか事務的には棚卸しとかまあ色々あんねん。
で決算月の25日ぐらい。
社長がうちに聞いてきた。
「もう全部入力出来たか?締めたか?」
はぁ?
末締めがほとんどやのに、25日に出来とるわけないやん!
年末みたいに、早よ締める訳でもなしに。
どんだけ儲かっとんのか、気になりすぎやねん!
儲からなあかんけど、儲かる理由はうちら現場のおかげや!
適当なあんたら年長者が信用を貶めた言動をなんとかやって会社の信用落とさんようにやっとんねん。
あまりの適当っぷりに、得意先の人からあんたも大変やなぁって言われてもうたがなっ!
うちの苦労分かってくれんの、得意先の人だけや。
なんで、一番近こうおる自社の人間が気付かんねんっ!!!
◆
Chapter80
◆
Chapter80
◆
綾牝さんが休みを取る前の日。
「明日休むから出荷あったらしてな。」
ん?
うちがか?
何故に?
綾牝さんがいない時は、鶏虎さんがしとる。
その鶏虎さんがいない時は、出荷はせーへんねん。
在庫とか連絡とかうちは分かれへんし、勝手にしたら分からんくなるからゆわれたし。
で、鶏虎さんに仕事教わっとるんが杵鏑さん。
もう、お分かりやろう。
綾牝さんが言うべき相手は杵鏑さんや。
うちに言う理由があれへん。
けど、鶏虎さんは杵鏑さんに、綾牝さん担当の出荷の仕方教えとらんねん。
はぁ…………
出荷要請Faxは3件。
まぁ、結局うちも出荷重なって出来ひんかったけどな。
…って、出来ひんかった、はおかしいな。
うちが出来ひんくてもええねんな。
ええねん、ええんや!
って思わな得意先に申し訳ない気持ちが溢れてくんねん!(焦
◆
Chapter81
◆
Chapter81
◆
得意先からエプロン数枚の洗濯を依頼されたんや。
で、枚数が少ないからコインランドリーでやれって社長がゆうから行ったんや。
ほしたら休みやってん!
壁の塗装工事やて。
まあそれはしゃーないから、少し遠いけど社長が知っとるとこに行った。
で、洗濯乾燥し終わったから、得意先に送ろうと畳んどったら襷苳さんが、
「女の人おらんのやろうかねぇ。」
うん。
男でも洗濯ぐらいするで。
つか、女が~とか言う割りには掃除とか整理整頓とかお茶汲みとかはせーへんねんなぁ~
なんでやろ?
◆
あ、お茶汲みで思い出したわ。
蜀仙で、うちは角橋さんの次のポジションやねん。
まぁ、ポジションゆうても役職ないけどな(呆
で、お茶汲みはとりあえずうちがしとってん。だぁーれもせーへんからな。
杵鏑さんが来て、事務員括りでは杵鏑さんがしなあかん。
鶏虎さんにも言われとったみたいや。
で、蜀仙は面接に来た人には出さんねんけど、それを知らん襷苳さんが、
「お茶出さなあかんで。」
うちに言いよった!
うち一応あんたらの先輩やねんけど?
なんでうちやねんっ!
咫穢臀さんはうちに押し付けてほったらかしやったし。
自分の仕事さえ満足に出来ひんし、雑用すらしーひんし……
うちが来るまでの蜀仙はどないなっとったんやっ!
◆
Chapter82
◆
Chapter82
◆
杵鏑さんと襷苳さん絡みでもう一個。
うちが外で出荷作業しとったら、聞こえてきたんや。
「榊さんは、電話とらんからなぁ。」
声の主は襷苳さんや。
言葉の意味が分からん。
うちがいつとらんかったんかなぁ?
とらんのは、あんたやしなぁ。
とゆうか、蜀仙は全員の仕事に電話対応含まれとるねんけど?
それに、電話とらな得意先覚えられんやろ!
だからいまだにうちがおらんと、電話や来客対応が誰一人出来へんねん!
うちかて、電話嫌いやねん!
けど、仕事やねん!
それが、仕事やねん!
だからうちは、いつまでたっても、先に進まれへんねや………
◆
Chapter83
◆
Chapter83
◆
妻傳さんは、仕事をなめとる。
うちが出荷しなあかんくて、その一件の商品が1枚足らんかってん。
けど、畳んでないもんやったから妻傳さんに頼んでん。
妻傳さんの仕事は畳むことやからな。
まぁ、うちも時間があったら1枚ぐらい畳むんやけど、出荷めっちゃあったし、妻傳さんは出荷せーへん商品を畳んどったからな。
けど、一度は分かりましたゆうたのに襷苳さんが
「1枚ぐらい畳みーや。こっちは忙しいねん。」
はぁ?
忙しい?
出荷せーへん商品やけど?
つか、畳むんはあんたらの仕事やゆうの何回目や!
結局、運送屋さんに待ってもらって出荷したわ……
その間、襷苳さんご一行様は帰りよるし、杵鏑さんはパソコンに向かってカタカタ……
うちが頑張って意味あるんやろか、分からんくなってきたわ。
◆
Chapter84
◆
Chapter84
◆
襷苳さんは、性格も言葉もなんか一言多いねん。
生地の反物を裁断屋に持っていこうと、襷苳さんと角橋さんが車に運んでたんや。
で、出す反物の指示とか反物の色あるかとか、うちがせなあかんからしとってん。
ふと在庫気になったから、襷苳さんのとこ行って反物の棚確認しとったら、襷苳さんがなんや話ながら何故かうちに反物を渡しよった!!
なんでやねんっ!
と、内心突っ込もうとしたら、電話が鳴りよった。
角橋さん外で聞こえとらんし、杵鏑さんは会長に呼ばれたんか2階や。
で、早よ電話出な!
ってかけてったら………
「上手く逃げたなぁ~」
背後から聞こえた言葉に唖然としたわ…
逃げたってナニ?
在庫管理して、指示して、伝票書いて、
ほんで反物も運べと?!
在庫管理も出来ひん、指示せなほったらかし、書くだけの伝票は面倒と丸投げ、電話は分からんと出ーへん。
何も考えず、頭も使わず、ただ運ぶしか出来ひんくせして、それすらやらんのかっ!
◆
違う日にもあってん。
角橋さんと鶏虎さんが出てて、杵鏑さんが休みやった時の話や。
普段は言わんねんけど、襷苳さん達はおっても電話出ーへんさかいに、しゃーないから2階に行く時に、
「2階行ってきます。」
って声かけて2階に行こうとしたら、
「どこ行ったん?」
「トイレやろ。絶対トイレやわ。」
妻傳さんと襷苳さんの声が聞こえた。
そりゃトイレ2階にしかないけど、2階に行く用事、それだけちゃうねんけど…
しかも、それをからかい口調でゆうって……
ガキかっ!
道理をわきまえとらんガキやんけ!
しかも、うちが持たれへん30キロぐらいの荷物とか軽々持てるにも関わらず、
「誰か手伝ってーなぁ~」
誰に言う訳でもあれへん。空間に向かってゆとった。
それを聞いた角橋さんが、持ったるで、と。
か弱いと演技して、媚売る年齢とちゃうわ!
それに乗っかる角橋さんも、角橋さんやけどな。
昔は良かったんやろな、それで。
なんでもかんでも、適当で、なあなあで。
ええなーええなー
そんな楽な昔、過ごしてみたいわー
◆
Chapter85
◆
Chapter85
◆
すまんな、なんや襷苳さん達絡みばっかやな。
仕方ない、カオス度が半端ないねん!
で、気を取り直して~~
襷苳さんの話題や!
なに?気を取り直しとらんて?
うち的な問題や!
気にせんといて!
さて、襷苳さんが自分でゆった納期までに出来ひんことはうちだけ理解しとること。
営業おらんから角橋さんも出かけること多なって、うちが手伝い強制されとることの実状知らんしな。
まっ、わざわざネチネチゆうことやないし(うち大人やからなっ
角橋さんから得意先に納期連絡したんやろな、当日に確認の電話がきた。
角橋さんからとゆーことは、襷苳さんが大丈夫やゆうたから連絡したんやろう。
角橋さんは、無理な納期は極力ゆえへんし。
やから、大丈夫やろうと思おたけど、一応、一応な、万が一があるから、襷苳さんに確認したんや。
電話、保留にしてな。
ほしたら……………
◆
「ああ、聞いとる。今日やろ?大丈夫や。」
「分かりました。そう伝えます。」
「やから、手伝ってや。こっちは忙しいねん。」
……………………??
得意先の人に返事しながら、聞こえてきた単語。
やから、手伝って?
こっちは忙しい?
う・ち・も・忙・し・い!
猫の手も借りたいほど、こっちも忙しいねん!
やけど、あんたらは何もせーへんやんけ!
せーへん上に、仕事増やすな!
まぁ、結果としては手伝わんかった。
つか、手伝えるかいな!
うちだって出荷あんねん!
大体、なんでうちにゆうんやろ?
歳がいっちゃん下やからか?
年功序列は、時代遅れやし。
再雇用に、年功序列なんかあるかいっ!
社会常識的には、杵鏑さんにゆうのが妥当や。
確かにうちはあんたらより、めっちや若いけどな………
あんたらよりは、常識的やちゅーねんっ!
◆
Chapter86
◆
Chapter86
◆
杵鏑さんの娘さんの子供、産まれたゆうたやんか(Chapter73参照)
ふと気になったから聞いてん。
名前な。
ほしたら、
「〇〇やねん。可愛ええ名前やろ?字も可愛ええし。でも、みんな略して呼んどるからうちだけはちゃんとフルで呼ばななと思おてんねん!」
ものすっごい力説された。
しかも、その名前…………
巷で噂の……………
キラキラネームやった!
まぁ感想はおいといて、
その子の将来考えて、公表は差し控えとくわな。
名前の流れで、杵鏑さんの息子さんが自分の名前の漢字の画数が多いから大変や。って文句言われるってことを知った。
確かにその漢字、画数多い。
まぁ、それはしゃーないわ。
うちも画数やったら敗けへんからな。
けど、その漢字にした理由がなぁ………
「うち、名前がひらがなやから漢字の子が羨ましかってん。それにその漢字格好いいなぁ思おてん。」
大した理由やなぁ(怒
ああ、良かった。
うちは、普通の名前で(ホッ
◆
Chapter87
◆
Chapter87
◆
会長の洗濯な、毎月毎月コツコツとうちがしとってん。
会長がほれ、みたいな顔してポンッて置いていきよるから。
で、まぁChapter11の様にやっとったんや。
ほしたらある日、内線にて、
「洗濯ってどこでしとるん?」
「(はぁ?!)どこって、コインランドリーですけど。」
「ああそう。で、領収書は無いんか?」
「(怒……)コインランドリーに領収書はありませんよ。」
「ほしたら、使った金額誤魔化せるやんか。なんとかしろや。」
「(誤魔化すって……)うちにゆわれてもどうにも出来ませんけど?コインランドリーはそういうもんですから。」
「ああ、さいですか。」
ガチャン
「(意味分からん!)」
自分で指示したくせに、それも忘れてしかも疑って、丸投げとか!
疑うなら自分でやらんかいっ!
頭使わんかいっ!
その脳ミソは飾りもんかいっ!
って、怒り震盪で声が低くなってなかったか心配やわ~
あ、心配せーへんでも大丈夫やな。
絶対こいつら気付かんわ。
相手の気持ちを察するなんて高等技術出来ひんからな!
◆
Chapter88
◆
Chapter88
◆
社長が周りを見て、自分の至りなさを実感したんか、社長が行く研修?みたいなんに行ったんや。
まぁ、それはええねんけど……
変に感化されよってん。
日々の日記?みたいなんを付けなあかん羽目になった!
うん。
今更
面倒
時間取る
三拍子揃ってもーたぁー!!!
はぁ。
しかも、書く人間がうちと社長と鶏虎さんと角橋さんと杵鏑さんだけ。
全員ちゃうなら意味ないやん。
しかも、その書く項目がな……
1.週毎に変わる書いとる質問に対する自分の考え
→真面目に書いたら良いとこ一つもない蜀仙が露呈するから嘘書くん大変
2.挨拶出来たとか20個ぐらいの当たり前なことに対しての出来たか度を3段階で自己評価
→自己評価やったら意味ないやん
3.1日仕事の中で気付いたこと
→気付くん多すぎな上に書かれへん本音ばっか
4.1日の中で誰かへありがとう
→ありがとうって言われなあかんことはたくさんあっても、うちがありがとう言うことをされることなんてあり得無い
◆
最初社長からゆわれた時、うちが思ったことは…………
小学生かっ!
寧ろ、幼稚園の連絡帳かっ!
つか、そんくらいも出来ひんのかいっ!
一回人生やり直した方がええんとちゃうか?
マナーとか思いやりとか、なんもかんも。
しかも、毎回毎回おんなじ皆さんありがとう的な。
頭使わんかいっ!
冊子1冊が1ヶ月分なんやけど、それを集めよった!
しかも、最後のページに赤字でコメント付き。
ますます連絡帳やん!
うちが来とるん会社なんやけど?
幼稚園ちゃうやんなぁ??
しかも、その冊子使って朝礼やて。
書いてあること唱和したり、書いたこと読んだり。
なんや、この体育会系?
鬱陶しいわぁ~
ある日には、明日やるからな!やって。
いや、やってもやらんでも、うちの来る時間一緒やし。
つか毎日しやんし。
やると言った時間にけーへんし。
なんて、内心呆れ過ぎるわ。
◆
Chapter89
◆
Chapter89
◆
海外の工場でなんやトラブルがあって社長が一週間行かなあかんくなってん。
で、外回りを角橋さんがしなあかん羽目になってん。
やから当然うちと杵鏑さんが2人で……
いや、うち一人でやな。
杵鏑さんは自分の仕事しかせーへんし。
で、どーにかこーにか頑張ってこなした一週間………
はぁ。
もう、ため息しかでーへんわ…
それにな、社長が角橋さんに行く前に大変やけど頑張ってなって話とったんや。
頑張るの角橋さんだけちゃうねんけど……
ほんで、帰ってきたら帰ってきたで、
「ピンチを切り抜けられたんはみんなが成長しとるからやな!」
ってどや顔。
いや、なんも成長しとらんけど………
電話取って、伝書鳩みたく行ったり来たりしたり、荷物受け取って出荷したり、余計な仕事の合間に自分の仕事したり………
もちろん、全て一人で。
頑張ったんうちだけやん。
あとは、のほほんと自分の仕事すらせんとうちに手伝わせて………
はぁ。
疲れたって言っても、バチ当たらんよなぁ………
◆
Chapter90
◆
Chapter90
◆
梅雨入りして、むし暑い日が続く時のことや。
こんな時でも、襷苳さん達の自己チューは大・大・大発揮や!
水入れて風送る、古っいでっかい送風機があんねん。
それを、奥におる襷苳さん達に向ける。
まぁ、そこまではええんやけど、うちの席は外から風が入る道筋あんねん。(入らん時は全く入らん微妙な道筋やけどな
まさかの、そこに置きよった!
うち、風来んのやけど……
しかも、杤吐さんも発揮しよった!
杵鏑さんが暑がりやから~って、中央に置いてある1台しか無い冷風機を杵鏑さんに向けて独り占めさせよった。
それを容認しとる周り。
で、うちは動きまわって、しかも席におったとしても、汗だく。
ほんま自分のことしか考えとらんわー
◆
ほんで、そんなものすっごい自己チュー発揮しとるくせに、
「いや~大変やね。妻傳さんもアイロンでグロッキーやわ。ほんまなんとかならんかねぇこの暑さ。納期も重なっとるしねぇ。」
なんてゆう襷苳さん。
いや、アイロンのこと考慮して、妻傳さんのアイロン台の前の壁にはエアコンを設置しとる。
扇風機もな。
だから、妻傳さんとその道筋におる杤吐さん達は涼しいねん。
その証拠に、うちがそこに行くとめっちゃ涼しい。
そこの空間だけ、空気がちゃうねん。
贅沢やわぁ~、
贅沢過ぎるわぁ~
それが役に立たんくてそんな暑いんやったら、それらをうちが貰ったるわっ!
◆
Chapter91
◆
Chapter91
◆
襷苳さん達は、マナーちゅーもんが無い。
まあ、それはこれまでのでお分かりやろう。
けどな、一応マナー的なもんは理解しとったらしい。
それは………………
トイレを使った後、トイレットペーパーを三角に折る
うん。
若いうちでも分かる間違ったマナーやな。
洗った清潔な手ではない。
トイレ掃除後でもない。
にも、関わらず
自分は正しいマナーを知っとって、凄いやろ!
的な?
本来の意味も知らんと、情報に振り回されとる。
こっちが迷惑やわ!
◆
Chapter92
◆
Chapter92
◆
ある工場から、たまに生地だけの発注貰うねん。
それを生地屋に発注かけるんが、鶏虎さんの仕事。
生地屋の出荷の加減上、発注は午前中がええねんけどその午前中は鶏虎さんがほぼおらん。
何故なら、家におって家事やら何やらしとるからや。
ほんで、しゃーないからうちがそれをやっとるねん。
ええなぁ~、自由で。
うちに押し付けて、重役出勤やわ~
けど、鶏虎さんが来る午後やったら生地届くん遅れて、その工場に迷惑が掛かるからな。
杵鏑さんが来て、やっと本来の仕事が出来ると思うたんに……
杵鏑さんがトコトコうちんとこ来て、
「これ鶏虎さんに聞いたら、榊さんにゆうたら分かるって言われてん。うち分からんし、任せたわ。」
任・せ・た?!
うち、あんたより先輩やねんけど?
口の聞き方もなっとらんし。
どんな教育をされてきたんや。
親の顔が見てみたい…………
あ、杤吐さんやった。
この親にしてこの子あり、やな。
◆
Chapter93
◆
Chapter93
◆
鶏虎さんはな、社長夫人としての自覚が無い。
まぁ、社長自体にも、社長ちゅー自覚や振る舞いが無いけどな。
うちが来て、みんな助かってるってゆうねん。
そりゃそーやわな。
うちが全部しとるからな。
そりゃ楽になるわな。
しかも、鶏虎さんは、
「榊さんが来て、ほんま助かってんねんで。昔なんか、請求書とか泣きながらやってんから。やってもやっても終わらんくて。」
なんやて?
鶏虎さんがゆった仕事は、今うちが全てやっとんのやけど?
この程度を泣きながらやて?
うちは、それプラス、自分の仕事と襷苳さん達の指示と手伝いと雑務と雑用をやっとんねんけど…………???
仕事なめとるわ。
絶対に。
完全に。
完璧に。
(学歴やなくて一般常識的に)
低レベルには、ついて行かれへんわ………
◆
ほんで、鶏虎さんは子供の病気とか予防接種とかで、よう会社を空ける。
迎えとか付き添い程度ならええねんけど、そのまま家に帰りよる。
電話は出るけど、それ以上はせーへん。
会計ソフト変えたから、家でも伝票入力は出来ねん。
それすらせーへんと、子供が~子供が~
それは、子供のせいやない。
産んだんはあんたらや。
自己管理も出来ひんのに、子供なんか産むなや!
子供が迷惑やわ!
ひいては、押し付けられるうちが迷惑やわ!
うちが大変な時に、いつも迷惑かけとるし、何か手伝うことない?とも言わん。
その一言があればなぁ~
うちも、しゃーないなぁ(ニコッ
で終わんねんけど。
子供より、その親にイラッとすんねんな。
だから、子持ちが敬遠されんねん。
いつも、迷惑やてな。
それは、子供は悪ないねん。
そん時の親に原因があんねん。
あんな親にだけはなりたないわ。
やっぱ、仕事は持ちつ持たれつやで!!
◆
Chapter94
◆
Chapter94
◆
襷苳さん達は、ほんまに電話とゆうもんにでーへん。
外線でも、内線でも、社内人間用の携帯でも、
鳴ったらな、
「電話やで~~~~~!!!」
叫びよった!
あんたが出なさい!
幼稚園児でも出来るわ!
杵鏑さんもやねん!
Chapter82でもゆうたわ!
大体3コール内で取るやんか。
何回コールが鳴っとっても、杵鏑さんは知らん顔や。
親によう似とるわっ!
で、結局うちが取る。
はぁ………………。
◆
Chapter95
◆
Chapter95
◆
会長もそーやねんけど、社長も人の時間を自分の為に使わせとることを何一つ考えとらん。
ある日、社長にある複数商品のうちの売価書いてくれ言われたから書いてん。
正直ゆうと、社長のパソコンからでも、簡単に見れんねんけどな。
まぁ、そこはしゃーない。
自分一人では何も出来ん人達や。
で、書いた紙渡して、終了~~
とか思ったら、違った!
紙渡した後、出掛けた社長から電話がかかってきよった。
今しがた出掛けたのに、なんやと思って出たら、
「商品の売価、メールして。」
は?
さっき渡したやんな?!
って返す間もなく、ゆうだけゆうて切りよった。
で、社長の机見たら………
紙が置きっぱなし。
うち、何の為に書いたんや?!
それ、最初っからメールでええやん!
つか自分で見ろよ!
その手にしとるスマホは飾りもんか!
会社の携帯、うちのと会社ちゃうし打ちにくいねん!
ほんで、二度手間やねん!!!
◆
Chapter96
◆
Chapter96
◆
綾牝さんは自由や。
ある連休が明け、丁度締め日やった日。
請求書をあくせくしとったら、内線が鳴ってん。
綾牝さんからで、なんや思おたら、
「出荷で疲れたから、今日は帰るわ。後よろしゅーな。」
テン、テン、テン。
出荷で疲れた!?
後で出荷した荷物の伝票見たら、たった3件やってんで?
そんなんで帰れるなら、うちだって帰りたいわっ!
◆
Chapter97
◆
Chapter97
◆
杵鏑さんは電話取らんけど、荷物も取らんねん。
うちの席は入口に近いねんけど、入口を背にしとるから来客とか声掛からんかったら分からんねん。
対して、杵鏑さんはうちの真正面に座っとって入口は常に見えとる。
やのに、取らんねん。
来客も荷物も、なーんにも。
何回ゆーても、そん時だけ。
相手を待たせるんは迷惑やし、結局うちが慌ててやる羽目になるねんなー
◆
Chapter98
◆
Chapter98
◆
会社の携帯は、勿論会社のもんや。
けど!
けどや!
鶏虎さんが、勝手に持って帰りよった!
それ知らんうちと杵鏑さんと角橋さんは、意味が分からんまま会社の外線で通話。
結局、携帯をなんやスマホに変えるからゆーて持って帰ったらしいねんけど、書類がいるんでその日は諦めたんやと。
意味無いやん!
替えへんねんやったら、元に戻しとけちゅーねん!
◆
Chapter99
◆
Chapter99
◆
角橋さんが外回りした一週間(Chapter89参照)
いつもは角橋さんと交代でいく昼休み。
やねんけど、当然無理や。
やから、いつもはうちとおんなじ時間帯やと思う杵鏑さんと交代になる。
先輩として、一応、一応な、気を回したんや。
杤吐さんと一緒に食べてええよってな。
ほしたら、まあ次の日からは交代しましょうかと、なりそうなもんやねんけど…………
ならんかった!
次の日からも当然の如く、杤吐さんとお昼に行きよった!
気を回したうちが悪いんやろうか……?
◆
Chapter100
◆
Chapter100
◆
社長が付けろゆーた日記な、(Chapter88参照)
社長がやっぱ皆でせなな~なんてゆうて、月初めに襷苳さん達にも渡したんや。
ほしたら…………
社長の言い分
「これやって俺らええ感じになっとんねん。だから、皆でやろう思おてな。」
襷苳さんの言い分
「うちはそんなん感じひん。むしろ悪なっとる。いつもあんたらだけ集まって、うちらだけのけもんみたいに。優越感振りまいて、劣等感感じまくりやったわ。」
優越感?
劣等感?
はい、意味不明~!
やけど、うちの見解は一応あんねん。
優越感は多分な、うちが手伝い断ったことやな。
急ぎの仕事やゆーてんのに、グチグチ……
「今、それ、やらなあかんの?」
「シールも貼られへんの?」
「20分で済むやん。」
「なんでそんくらい出来んの?」
結局、やりましたよ。
ええ、やりましたよ!
今、出荷せんでもええ商品をな。
最近、うちかなり自分の意見ゆうよーになったからな。
今までが甘やかし過ぎて、かなり無理しとったからな。
我慢せんことにしてん。
◆
うち、自分でゆうのもあれやねんけど、かなり内弁慶や。
ここでも毒吐いとるけどな。
うちは相手を見て、相手のレベルに合わせて、敬意を払って対応しとる。
やから、最初は誰に対しても平等にすんねんけど、うちはそこまで人間出来とらんからな。
情けは人の為ならず、や。
親切にしたって返ってけーへんって分かってて、更に当たり前にされたら、やる気なんて起きひんしな。
で!
劣等感やけど、社長が
「そんなん言わな分からんやんか。」
うん。うちも同意見や。
またまた笑いそうになったわ。
アホらしくて。
ゆーとることも、やっとることも、幼稚園児以下や。
社長と襷苳さんの押し問答で、終わった時、時計見たら1時間経過………。
無駄な時間っ!!!!!
◆
その押し問答の時にな、聞き逃せない襷苳さんの言葉があってん。
「うちらは、昼休みも返上してやっとんのに。」
ん?
だから?
だから、なんやのん?
昼休み返上なんて、あんたらの勝手やん。
そのくせ、3時におやつ休憩とかしとるやん。
残業もせんと、押し付けて帰るやん。
計画立てんと、時間内に出来ひんあんたらの技量不足なだけやん。
うちに関係ないやん。
それで他人に迷惑かけるとか、あり得へんやん。
自分で計画立てて、時間内にきっちりやって、出来ひん分は残業して、日々やっていくんが、うちの仕事のやり方やねんけど。
え?
うちのやり方間違っとんの?
昼休みって、法律(労働基準法やっけ)で決まっとるやんな?
あんたらは家の用事かなんか知らんけど、緊急の用やないのに当日に休むんはええの?
自分は良くて、他人はあかんの?
あんたらみたいな奴がおるから、後継者が育たんねん!
他人のこと考えられん奴等に、ついていこう思う人なんておらんわ!