台所に置いたままだった、ケーキスタンドの入った紙袋を松岡さんに押しつける。
中を見た彼は右の口端をちょこっとだけ上げて笑った。
「わざわざありがとうございます」
「その、あなたのためとかじゃないし、でもアフタヌーンティを楽しむためだったらちょっとくらい協力してもいいかな、とか」
熱くなった顔で早口で捲したてながら、自分でもなにを言っているのかわからない。
「では今日はこれを使用させていただきます」
右手を胸に当て、松岡さんが恭しくお辞儀をする。
「……そうしてください」
顔を上げられなくて、俯いたまま返事をした。
今日は玉子サンドとスコーンそれにオレンジと桃、二種類のプチケーキ。
「本日はアイスティにいたしました。
先ほどずいぶん、汗をかいておいででしたので」
意地悪く右の口端だけでにやりと笑う。
中を見た彼は右の口端をちょこっとだけ上げて笑った。
「わざわざありがとうございます」
「その、あなたのためとかじゃないし、でもアフタヌーンティを楽しむためだったらちょっとくらい協力してもいいかな、とか」
熱くなった顔で早口で捲したてながら、自分でもなにを言っているのかわからない。
「では今日はこれを使用させていただきます」
右手を胸に当て、松岡さんが恭しくお辞儀をする。
「……そうしてください」
顔を上げられなくて、俯いたまま返事をした。
今日は玉子サンドとスコーンそれにオレンジと桃、二種類のプチケーキ。
「本日はアイスティにいたしました。
先ほどずいぶん、汗をかいておいででしたので」
意地悪く右の口端だけでにやりと笑う。