「はぁっ!?」

松岡くんは驚いているけど、……まあそうなるよね。

「……それで、どうするんだ?」

「死守した。
低俗なエロ小説書いてる娘なんて、あの家ごと捨てたらいいだろー!って吠えたら、お父さんが折れた」

「なんだそれ」

くすくすとおかしそうに松岡くんは笑っている。

うん、あれは傑作だったなー。
私が吠えたら、父はめちゃくちゃびっくりして。
怒鳴ったの、初めてだったからかな。
あの家を売るって喧嘩したときは、すねて部屋から出てこない、だったし。

「でもまたこんなことになったら困るから、警備会社に加入しろって」

「それは俺も賛成」

そうだね、今回は凄く、心配させちゃったもん。

「でもそうなると、家政婦さんを雇うお金がなくなっちゃう。
ということは、家に戻ると同時にまた、あの状態に」