「……は?」
「離して、くれないかな。
もうなにもする気ないし」
まだ状況が把握できていない松岡くんの手を払いのけ、祐護さんが立ち上がる。
「じゃあね、紅夏。
あれ、蒼海文芸大賞、獲れるといいね。
売り上げに悩んだときはいつでも連絡ちょうだい。
今度こそ、殺してあげるから」
遊びに来た友達の家から帰るノリで祐護さんが去っていく。
それを間抜けにも松岡くんも私も、ぼーっと見ていた。
――ガンガン!
「兄ちゃん、作家先生、大丈夫か!?」
玄関の戸を叩かれ、我に返る。
松岡くんは慌てて祐護さんの後を追いかけた。
「横井さん!
こいつが犯人、です!」
「あーあ。
捕まっちゃった」
「離して、くれないかな。
もうなにもする気ないし」
まだ状況が把握できていない松岡くんの手を払いのけ、祐護さんが立ち上がる。
「じゃあね、紅夏。
あれ、蒼海文芸大賞、獲れるといいね。
売り上げに悩んだときはいつでも連絡ちょうだい。
今度こそ、殺してあげるから」
遊びに来た友達の家から帰るノリで祐護さんが去っていく。
それを間抜けにも松岡くんも私も、ぼーっと見ていた。
――ガンガン!
「兄ちゃん、作家先生、大丈夫か!?」
玄関の戸を叩かれ、我に返る。
松岡くんは慌てて祐護さんの後を追いかけた。
「横井さん!
こいつが犯人、です!」
「あーあ。
捕まっちゃった」