これをもらったときは、このまま松岡くんを忘れて祐護さんを好きなるのだと覚悟を決めたのに。
「んーっ、んーっ」
嫌々と首を振るが、祐護さんは手を離してくれない。
指なんて切り落とされたくない。
そんなことされたら、書いていけなくなる。
カミソリの刃が送られてきて指を怪我したとき、松岡くんは作家に指になにするんだって怒ってくれた。
なのにこんな、作家の指を大事にしない人間なんて編集なんかじゃない。
ただの――殺人者だ。
「僕、料理が下手だって言ったよね?
バラすの、あんまり上手じゃないんだー。
きっと死ぬほど痛いけど、簡単に死なないでね」
この場に似つかわしくないほどにっこりと、きれいに口角をつり上げて祐護さんが笑った。
「んーっ!!!!!!!!!!!」
ゆっくりとナイフが指へめり込んでいく。
声にならない悲鳴を上げた。
「んーっ、んーっ」
嫌々と首を振るが、祐護さんは手を離してくれない。
指なんて切り落とされたくない。
そんなことされたら、書いていけなくなる。
カミソリの刃が送られてきて指を怪我したとき、松岡くんは作家に指になにするんだって怒ってくれた。
なのにこんな、作家の指を大事にしない人間なんて編集なんかじゃない。
ただの――殺人者だ。
「僕、料理が下手だって言ったよね?
バラすの、あんまり上手じゃないんだー。
きっと死ぬほど痛いけど、簡単に死なないでね」
この場に似つかわしくないほどにっこりと、きれいに口角をつり上げて祐護さんが笑った。
「んーっ!!!!!!!!!!!」
ゆっくりとナイフが指へめり込んでいく。
声にならない悲鳴を上げた。