息苦しくて目が覚めた。
口の中に詰まるなにかを取り出そうとするが、手が動かない。
気づけば後ろ手にがっちりと縛り上げられていた。
足も同じく。

「んーっ、んーっ!」

身体をばたつかせ、必死に助けを呼ぶ。

なんで?
どうして?
誰が?
祐護さんは、どこ?

「あー、気がついちゃったんだー」

声がした方へ視線を向けると、こたつを椅子にして祐護さんが座っていた。
なにがおかしいのかのどの奥でくっくっくっと笑う。

「薬が少なかったのかなー?」

薬っていったい、なんのことなんだろう。
どうして祐護さんは私を助けてくれないの?

「あのまま眠っていれば、苦しまずに死ねたのにね。
可哀想に」