それに松岡くんとは幸せな家族が思い描けたのに、祐護さんとの未来は想像できなかった。

でも、それでも、祐護さんには一杯支えてもらって感謝している。

だからいまはそれでいいんだと思う。
そこから本当に恋に発展する話だってあるんだし。

「ごはん、できたよー」

「はーい」

こたつの上を片付ける。
すぐに祐護さんがいろいろ運んできた。
ステーキにスープ、それにサラダとパン。

「これなら失敗がないからね」

困ったように祐護さんは笑った。
なんだかそういうのはほっとする。

「じゃ、食べようか」

今日はワインまで用意してくれていた。
しかもわざわざ、私の生まれ年のワインを。
ただエントリーしただけなのに、大げさすぎておかしくなってくる。