晩ごはんはリゾットだった。

「女子社員に教えてもらったんだー。
簡単にできてお腹に優しいの」

祐護さんはよく、女子社員と情報交換するらしい。
なので女子が好きなお店とかよく知っている。

「ありがとうございます」

ネギとベーコンのリゾットは、ほっこりと身体が温まる。
これならゆっくり眠れそうだ。

「今日はゆっくり寝て。
ここのところほとんど寝てないもんね。
朝は起こさないようにするから」

「なんかいろいろ……すみません」

こんな時間まで私に付き合って起きていたなどと、大変申し訳ない。
さらには食事まで待っていてくれたなんて。

「別にいいんだよー。
何度も言ってるよね、僕は紅夏を全力でサポートしたんだって」

眼鏡の奥の目を細めて、祐護さんは嬉しそうに笑った。