「大丈夫だよ、受付完了画面が表示されたから。
あ、この画面、スクショでいいから残しておいてね。
なにかあったとき、問い合わせするのにこの番号が必要だからね」

「はい」

パソコンを操作して画面を画像にして残す。
これでちゃんとエントリーしたはずだけど、まだ実感がない。

「お疲れ様。
なにか食べるよね?」

「そう、ですね」

最後の追い込みとばかり、夕食もとらずに書いていた。
文芸系の公募はいまだ郵送のところも多いが、蒼海はネット応募できたのでこれ幸いとぎりぎりまで粘った。
帰ってきた祐護さんも今日は声をかけなかったほどだ。

「そういえば祐護さんは晩ごはん、食べたんですか」

「僕?
僕も食べてないよ。
紅夏が食べないのに僕だけ食べられないからねー」

ふにゃんと祐護さんが気の抜ける顔で笑い、一気に緊張が解けた。