私も笑って、彼を中へ入れた。


私がやるって言ったけれど、立川さんは座っていてと紅茶を淹れてくれた。

「紅夏の家ってコーヒーがないんだね。
僕はコーヒー派なんだけど、今度、買ってきていいかな」

「はい」

……って。

これってもしかして、たびたびうちに来るので、自分用のを置いていていいかってことですか。

「猫のお皿、空だけど、餌を入れてもいいかな」

「えっ、そんなこと私がやりますよ!」

「いいから僕にさせて。
だって、セバスチャンと仲良くなりたいし。
……餌はこれ?
カップ一杯でいい?」

「じゃあ、お願いします」

立川さんは鼻歌さえ歌いそうな感じでセバスチャンのお皿にごはんを入れているけれど。