「大藤先生を怖がらせたかったんじゃないですか」
本当にそうなんだろうか。
松岡くんならセバスチャンを捕まえて殺すのなんて簡単なはず。
わざわざ、代わりを用意しなくったって。
「とにかく、これで嫌がらせ犯は彼で間違いないと思います」
「そう、ですね」
松岡くんが黒猫を殺して郵便受けに入れた。
この首輪だって松岡くんならどんなのか知っている。
いや、SNSで見ただけだったらあんなにそっくりにできないはずだ。
実物を知っているのは私と松岡くんしかいない。
――ということは間違いなく、松岡くん、だ。
それに、立川さんが見たという、黒猫を捕まえる執事服の男。
間違いないのだとわかっている。
けれどこの期におよんでまだ、松岡くんを信じたい私がいる。
「それに僕、さっき彼とすれ違ったんですよ。
『失敗した』とか言っていました。
それじゃなくても大藤先生、パニクって電話してきたのにそのうえそれじゃ、慌てましたよ」
本当にそうなんだろうか。
松岡くんならセバスチャンを捕まえて殺すのなんて簡単なはず。
わざわざ、代わりを用意しなくったって。
「とにかく、これで嫌がらせ犯は彼で間違いないと思います」
「そう、ですね」
松岡くんが黒猫を殺して郵便受けに入れた。
この首輪だって松岡くんならどんなのか知っている。
いや、SNSで見ただけだったらあんなにそっくりにできないはずだ。
実物を知っているのは私と松岡くんしかいない。
――ということは間違いなく、松岡くん、だ。
それに、立川さんが見たという、黒猫を捕まえる執事服の男。
間違いないのだとわかっている。
けれどこの期におよんでまだ、松岡くんを信じたい私がいる。
「それに僕、さっき彼とすれ違ったんですよ。
『失敗した』とか言っていました。
それじゃなくても大藤先生、パニクって電話してきたのにそのうえそれじゃ、慌てましたよ」