「先週の水曜日、かな。
餌で釣った黒猫に袋かぶせて。
あの目立つ執事服姿だったから、間違いないですよ。
……って今日は執事服じゃないんですね」

「あ、今日は……」

休みだから、とか言えない。
だいたい、休みの日にお客の家でこんなことをしていること自体、業務規定違反だし。

「でも絶対、彼でした。
ちなみに大藤先生のところに送られてきた死体って……どんな猫でした?」

「……黒猫」

待って。
待って待って。
これじゃまるで、松岡くんが猫の死体を送ってきたみたいじゃない。

「ほら」

ほらって、なにが?

松岡くんのはずがない。