「しかも手際いいし」

「いっつも姉ちゃんにさせられてたんだよっ」

どうも松岡くんは、お姉さんに勝てないらしい。

髪が乾くと、とっとと寝ろってベッドに連行された。

「……眠くない」

「嘘つけ。
昨日、寝返りばかりうってた」

そんなことまで知っているということは、松岡くんもあまり寝ていないってことだけど……大丈夫、なのかな。

今日も髪を撫でられながら、次第に眠くなっていく。

「……紅夏は俺が、絶対に守るから」

このところの松岡くんは完全にお姫様を守るナイトで、なんか調子狂うな……。



水曜日は起きたら松岡くんがいた。

「……おはよう」