「用意周到すぎ……」

なんだかおかしくて、少し笑えてきた。

ゆっくりお風呂で温まると、眠気が襲ってくる。
日中、よほど気を張っていたみたいだ。

「あがったよ……」

「おう。
……ってなんで髪を乾かしてこないんだよ」

「……面倒くさい」

そしていつもそのまま寝るから、朝は寝癖が酷い。

「座ってろ」

おとなしくし座って松岡くんを待つ。
すぐに彼はドライヤーを手に戻ってきた。

「髪は絶対、乾かした方がいいから。
濡れたまま寝たら痛む」

「……どこぞの女子ですか」

私の髪を乾かしてくれるのはいいけど、言うことが完全に女子でおかしい。