松岡くんがレジ袋に入れたそれを持ち、ようやく私のあたまは今日、届いたものを理解した。

……あんなに心配させるほど、取り乱すなんてダメだな、私。

でもあれはそれだけ、インパクトがあったのだ。
前足はまだ小さいから、キーホルダーかなにかに見えないこともなかった。
でも後ろ足は、しかも根元から切り取られていて、……妙にリアルだったのだ。
いや、本物なのだけど。

「金曜日と土曜日が前足……。
日曜日と月曜日が後ろ足……」

じゃあ、火曜日は?
水曜日はなにが届く?

考えると怖くて怖くてたまらない。

「セバスチャン、セバスチャン」

床を這うようにセバスチャンを探す。
セバスチャンはもうすぐごはんがもらえる時間だからか、お皿の前で待っていた。

「セバスチャンは絶対、殺させたりしないから」