だからそんな、眼鏡の奥からジト目で睨まないでー。

「立川さんには気をつける。
松岡くんがいるときじゃないと会わない。
約束する、から」

お願いだからもう、機嫌直して!

「じゃあ、指切りして」

「指切り?
するする」

松岡くんが差し出す小指に自分の小指を絡める。

「指切りげんまん嘘ついたら……そうだな。
紅夏押し倒して無理矢理処女を奪う」

「えっ、あっ、ええっ!?」

「指切った、と」

私が現状を把握していないうちに小指が離れる。
松岡くんは右頬だけを歪めてにやっと笑った。

「さーてと。
指切りもしたし、帰る前に指、見せろ」