「にゃぁ」

「ちょ、セバスチャン!」

慌てて顔の上のセバスチャンをどけて起き上がる。

「なんで邪魔するかなー?」

低い声を出した松岡くんは、額に怒りマークが浮いていそうだ。

「せっかくいいところだったのに、なんで邪魔する!?」

「なぁー」

セバスチャンの声も低いですが……もしかして、怒っている?
松岡くんに持ち上げられて、尻尾もゆらゆら揺れているし。

「なんか文句があるのか?
ん?」

「なぁー」

松岡くんは真剣に猫に怒っている。
そういうのはおかしくて、笑ってしまいそう。

「お前もう、今晩、メシ抜きな」

「なぁーっ!」