家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~

二日ぶりにデジタルメモのふたを開く。

金曜の夜は指を気遣って書かなかった。
それにここ二週間くらい、まともに寝ていなかったし。
松岡くんが帰って早々に寝た。

土曜日も指が怖くてなんとなく、休んだし。

でもそろそろ再開しないと、蒼海文芸大賞に間に合わなくなりそう。

「蒼海文芸大賞、か」

あんなに大きな賞に自分の作品を応募するなど、まだちょっと現実感がない。
立川さんは大丈夫だと言ってくれたが、一次選考も突破できなければ、いままで自分がなにをやってきたのかわからなくなる。

「全部の力を出して頑張るのみ」

おそるおそるキーの上に指を置く。
軽く叩いてみたが、痛みはなさそうだ。
ただ、絆創膏のせいで少し叩きにくいが。
それでも少しずつ、集中していく。
そのうち、絆創膏の違和感なんか忘れて、キーをひたすら叩いていた。