器用にくるくると私の指に絆創膏を巻いてくれる。
自分ではたくさん出たと思った血だけれど、ぽたぽたと落ちたから勘違いしたみたいだ。
「顔も」
「……ん」
血塗れの手で触ってしまった顔もタオルで拭いてくれる。
「それで。
今日の郵便はこれですか」
「……うん」
慎重に松岡くんは郵便を開いた。
「……カミソリの刃が仕込んである」
私に見せるように開かれた封筒の口にはカミソリの刃が貼り付けてあった。
中に入っていた紙には大きく赤で〝天誅〟の文字。
「……本気で、殺すつもりなのかな」
いままで、どうせ郵便を送ってくるだけで実際の被害はなにもないしと、高をくくっていた部分がなかったとはいえない。
けれど直接、こんなふうに危害を加えられると怖くなってくる。
自分ではたくさん出たと思った血だけれど、ぽたぽたと落ちたから勘違いしたみたいだ。
「顔も」
「……ん」
血塗れの手で触ってしまった顔もタオルで拭いてくれる。
「それで。
今日の郵便はこれですか」
「……うん」
慎重に松岡くんは郵便を開いた。
「……カミソリの刃が仕込んである」
私に見せるように開かれた封筒の口にはカミソリの刃が貼り付けてあった。
中に入っていた紙には大きく赤で〝天誅〟の文字。
「……本気で、殺すつもりなのかな」
いままで、どうせ郵便を送ってくるだけで実際の被害はなにもないしと、高をくくっていた部分がなかったとはいえない。
けれど直接、こんなふうに危害を加えられると怖くなってくる。