机で寝落ちたはずなのに、目覚めたのはベッドだった。

「えっ、立川さん!?」

「はい、立川様です。
いかがいたしましょうか」

いままでだったら嬉しいところだけれど、いまは正直、会いたくないっていうのが本音。
特に、松岡くんがいるときに。
立川さん自身には罪がないから大変申し訳ないけれど。

「どう、しようかな」

ちらっと、松岡くんを見上げる。
けれど彼は顔ひとつ変えない。

「会った方がいいと思う?」

ちらっ、ちらっと、さらに彼の顔をうかがう、が。

「なぜそのようなことを私に尋ねるのですか」

すぐに冷たい声が返ってくる。
さっき、夢の中でずいぶん優しかったけれど、あれはやっぱり、あくまでも夢だったのだ。