鑑定の結果、松岡くんが血糊だろうと言っていたあれは、本物の血だった。
ただし、猫の物だったけれど。

「猫……」

桃谷さんは例の嫌がらせ犯、猫の死体を送ってきたりするのだと言っていった。
これで完全に繋がったことになる。

「ほんと、誰がやってるんだろう……」

「にゃー」

部屋に入ってきたセバスチャンが、しゅたっと私の膝の上にのる。

「セバスチャンも気をつけなきゃねー」

「にゃー」

あたまを撫でられて、セバスチャンは気持ちよさそうに喉を鳴らした。


「郵便が届いております」

夕方、松岡くんが郵便物を持ってきてくれた。