笑いながら紅茶を啜る。
こんなことをする犯人を本当に恨んでいるが、この一点だけは感謝してもいい。

――でも感謝より恨みの方が断然大きいけれど。

「じゃあ、これで僕は失礼します。
なにかあったらいつでもご連絡ください」

「はい、よろしくお願いします」

帰っていく立川さんを来たときとは違い笑顔で見送った。

「あれが立川か」

「うわっ、びっくりしたー」

振り返ったらいきなり、松岡くんが立っていた。

「もう、驚かさないでよ」

「あいつとはもう、会わない方がいい。
担当も変えてもらえ」

松岡くんはいったい、なにを言っているんだろう。
これもやっぱり、ヤキモチ?