松岡くんのお見送りに出てきたセバスチャンが、任せとけって鳴いた。

「わかった。
夜中でも仕事中でもすぐに連絡しろ。
いいな」

「うん」

ちゅっ、松岡くんの唇が私の額に触れる。

「じゃ、帰るけど。
戸締まり、しろよ?
連絡も」

「うん、わかった」

「にゃー」

「ほら、セバスチャンも大丈夫だって」

足下にいたセバスチャンを抱き上げ、にっこりと笑ってみせる。

「そうだな」

松岡くんもセバスチャンのあたまを撫でてようやく笑ってくれた。