「さてと」
窓の外は日が暮れはじめている。
時間的にそろそろ、松岡くんがあれを持ってくる時間。
しかも今日は金曜日で……気が重い。
「郵便が届いておりました」
はぁーっと重いため息を吐いたところで、松岡くんがふすまを開けた。
「あれ、……ある?」
「……はい」
松岡くんが差し出す封筒はやはり、分厚い。
毎回、自分の本がずたぼろにされて送られてくるのは非常に嫌だが、買ってくれているわけだから売り上げに貢献してくれてありがとうと、前向きに考えるようにした。
そうでもしていないとやっていけない。
いや、古書店で買っている可能性もあるけれど、それは考えないことにした。
緊張して鋏を持つ手が震える。
中から出てきたのはやはり今週の定番、ぼろぼろにされた私の本。
窓の外は日が暮れはじめている。
時間的にそろそろ、松岡くんがあれを持ってくる時間。
しかも今日は金曜日で……気が重い。
「郵便が届いておりました」
はぁーっと重いため息を吐いたところで、松岡くんがふすまを開けた。
「あれ、……ある?」
「……はい」
松岡くんが差し出す封筒はやはり、分厚い。
毎回、自分の本がずたぼろにされて送られてくるのは非常に嫌だが、買ってくれているわけだから売り上げに貢献してくれてありがとうと、前向きに考えるようにした。
そうでもしていないとやっていけない。
いや、古書店で買っている可能性もあるけれど、それは考えないことにした。
緊張して鋏を持つ手が震える。
中から出てきたのはやはり今週の定番、ぼろぼろにされた私の本。