「……そう、だね」

毎週、エスカレートしていく嫌がらせ。
もしかしたらこの先――本当に殺されるかもしれない。



警察へは松岡くんが付き添ってくれた。

「業務外だけど会社に連絡入れたから、問題ない」

そう言って笑ってくれる松岡くんが頼もしく感じる。

受付をしてから呼ばれるまで、ずいぶんかかった。
職員たちは忙しそうに働いているし、警察もずいぶん大変そうだ。

「……執事?」

ようやく通された相談ブースでは、年配の警官が待っていた。
彼は松岡くんを見て面食らっている。

「あの、彼はきてもらっている家政夫さんで、今日は付き添ってきてくれただけで」

「へー」