「一応、中を確認するよ」

「私が」

止めようとした松岡くんを制して自分で開ける。
これは自分の問題なのだ。
いつまでも松岡くんに頼り切って怯えていてもしょうがない。
少しは、強くならないと。

中から出てきた紙にはこの間と同じで、シェイクスからコピーした私の画像に真っ赤な線が一本。

「誰がこんなこと、やってるんだろうね……」

犯人に少しは届けばいいと、封筒を睨みつける。

「大丈夫だ、紅夏は絶対に俺が守る」

「……うん」

松岡くんにぎゅっとされると安心できた。

「それで、立川はなんて言っていたんだ?」

松岡くんの声が、少し重い。
きっと、いままで聞くタイミングを探していたのだろう。

「いまのところ特になにもできない、って」