「……」

「ねー」

「ああもう、うるさいな!」

私の肩を掴んだ、松岡くんの顔が一気に迫ってくる。

……えっ、ちょっと待って!
それって契約違反……!

「ばーか、するかと思ったか」

閉じていた目をおそるおそる開ける。
レンズ越しに目のあった松岡くんは、ぷにっと私の頬を摘まんだ。

「……痛い」

楽しそうにぷにぷに摘まんだ頬を揺らされたって、困る。

「毎回、ちゃんと持ってきてやってるからいいだろ。
ほかにも食べたいときがあるなら連絡しろ。
特別に届けてやる」

「……はい」

「よし」